これこそまさに最先端(state of the art)の研究だ。
オランダのハーグにあるマウリッツハイス美術館では、専門家らが最新テクノロジーを駆使し、所蔵作品の中でも特に貴重な絵画作品の1つ、ヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の緻密な調査を実施する。2週間にわたる調査の様子は一般の来館者にも公開される。
2月26日からの2週間、専門家らは一連のハイテク機器を活用し、17世紀に描かれたこの傑作絵画の調査を行う。この作品は、少女の謎めいたまなざしから「オランダのモナリザ」とも称されている。
この肖像画が最後に検証されたのは1994年のことだ。当時、修復プロジェクトの一環として、この極めて貴重な作品から塗料のサンプルが研究用に採取された。
その後テクノロジーは大きな進化を遂げており、マウリッツハイス美術館によれば、今ではスキャナとX線装置を使えば、キャンバスの表面に触れなくても、フェルメールがこの少女をどのように描き、どのような塗料を用いたかについて新たな知見を得ることが可能だという。
今回まず設置されたのは、蛍光X線分光測定(XRF)スキャナだ。細いビーム状のX線を用いて、絵画の表面より下の層に顔料がどのように塗られているかを調べることが目的だ。
「XRFスキャンを使えば、フェルメールのアトリエにおいて、パレット上のどの塗料がこの絵画のどの部分にどのくらいの濃さで塗られたのかを正確に把握できる」とスキャナを開発したデルフト工科大学のヨリス・ディック教授は語る。「フェルメールの肩越しにのぞき込み、彼がこの絵を描く様子や塗料を選ぶ様子を観察できるようなものだ」と教授は続ける。
美術館長のエミリー・ゴーデンカー氏は、2週間の調査期間中に収集したデータが、この少女に関する多数の疑問への答えを提供してくれるものと期待を寄せる。
フェルメールは実際どのようにしてこの絵を仕上げたのか。どこから描き始めたのか。表面の下の層はどうなっているのか。どのような塗料を使ったのか。塗料はどこから入手したのか、といった疑問だ。
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