2020年11月11日水曜日
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NTT持株によるNTTドコモ完全子会社化に係る意見申出書を総務大臣に提出
2020年11月11日
電気通信事業を営む28社 (注1) は、趣旨に賛同する37社 (注2) を代表し、2020年11月11日、電気通信市場の持続的発展に向けた公正な競争環境の整備を目的に、日本電信電話株式会社 (以下 NTT持株) による株式会社NTTドコモ (以下 NTTドコモ) 完全子会社化に係る意見申出書 (以下 本意見申出書) を総務大臣に提出しました。
■意見申出書提出の趣旨
本意見申出書は、2020年9月29日にNTT持株がNTTドコモの完全子会社化を目的に公開買付けの開始を公表したことを踏まえ、電気通信事業を営む37社の総意として、電気通信市場の持続的発展に向けた公正な競争環境整備を求めるものです。
NTT持株によるNTTドコモの完全子会社化は、そもそも日本電信電話株式会社等に関する法律 (以下 NTT法) に定めるNTT持株の目的・事業内容にそぐわないものであり、また、電電公社の民営化と共に積み重ねてきたNTTの在り方を巡る政策議論 (郵政省における審議、閣議決定、NTT法の改正など) を経て、公正競争環境の確保のために必要とされた「NTTドコモの完全民営化」や「NTTドコモに対するNTT持株の出資比率の低下」といった措置の趣旨に明確に反するものです。過去に措置されてきた公正競争要件を、何ら議論・整理することなく、規制対象の当事者であるNTT持株が一方的に反故にすることは、政策の策定・運用、規律遵守の体系を覆すこと、ついては電気通信市場の持続的発展を阻害することになります。
仮に、適切な措置が講じられないままNTTドコモの完全子会社化が実現した場合、東日本電信電話株式会社および西日本電信電話株式会社とNTTドコモの資本的な関係性がNTT持株の下で強化され、人的・物的・財務的な一体性がさらに強まります。これにより強大な市場支配力が生まれ、競争事業者が排除されるなど、電気通信市場における公正競争が阻害され、競争を通じて生まれる利用者利益を損なうことに繋がります。
加えて、NTT持株より、NTTドコモの完全子会社化を公表した際の記者会見において「エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (以下 NTTコム) やエヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 (以下 NTTコムウェア) をNTTドコモグループに移管することを検討している」旨の発言がありました。NTTコムおよびNTTコムウェアは1999年のNTTの分離・分割 (NTT再編成) などに際して求められた分離時の公正競争要件の対象となる特別な会社であり、このような公正競争要件の対象となるNTTグループ会社の組織改編については、NTTの在り方に関する政策議論を踏まえて措置されてきたNTT再編成の趣旨は維持しつつも、組織改編によって起こり得る各社のネットワーク・顧客基盤の統合などが及ぼす公正競争への影響を踏まえて、5G、Beyond 5Gに向かうにあたり必要な公正競争要件を改めて議論する必要があります。
■意見申出書の内容
意見申出書の詳細は別紙をご参照ください。
■意見申出書を提出した28社 (注1) とは、以下のとおりです。
- 株式会社IDCフロンティア
- 株式会社アットアイ
- EditNet株式会社
- オーシャンブロードバンド株式会社
- 沖縄セルラー電話株式会社
- 沖縄通信ネットワーク株式会社
- 株式会社オプテージ
- 関西ブロードバンド株式会社
- 株式会社QTnet
- KDDI株式会社
- Coltテクノロジーサービス株式会社
- ZIP Telecom株式会社
- ソフトバンク株式会社
- 株式会社ソラコム
- 中部テレコミュニケーション株式会社
- 株式会社TAM
- 徳之島ビジョン株式会社
- 有限会社ナインレイヤーズ
- 株式会社新潟通信サービス
- 一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟
- ビー・ビー・バックボーン株式会社
- ビッグローブ株式会社
- 北陸通信ネットワーク株式会社
- 北海道総合通信網株式会社
- UQコミュニケーションズ株式会社
- LINEモバイル株式会社
- 楽天モバイル株式会社
- Wireless City Planning株式会社
(五十音順)
■趣旨に賛同した37社 (注2) は上記の28社に加え、以下の9社です。
- イッツ・コミュニケーションズ株式会社
- 株式会社エネルギア・コミュニケーションズ
- 株式会社愛媛CATV
- ケーブルテレビ株式会社
- 株式会社コミュニティネットワークセンター
- 株式会社CCJ
- 株式会社ジュピターテレコム
- 東北インテリジェント通信株式会社
- 株式会社ハートネットワーク
(五十音順)
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