福岡県大牟田市と西日本電信電話(NTT西日本)、日本電信電話(NTT)は、地域住民、自治体、企業が連携して取り組む新たなサービス共創の仕組み「地域密着型リビングラボ」を検証する共同実験を、2018年2月26日から開始した。
従来のサービス創出は、サービス企画や政策立案の主体(企業、自治体など)の仮説検証に基づき、消費者としての地域住民へインタビューなどを行う「企業提案型モデル」が一般的で、サービス主体側の考えが基本となり、住民は問われたことに限定して発言するなど、本質的な課題解決に至りにくいという課題があったという。
地域密着型リビングラボでは、地域住民をサービス利用者ではなく、一緒にサービスを共創するパートナーとして捉え、地域住民の生活(リビング)の中で本質的な課題の探索や発見、解決策の検討や検証(ラボ)を行う。
共同実験では、地域密着型リビングラボの実現に必要な仕組みを3者が持ち寄り、具体的な社会課題解決の検討を通してサービス共創の仕組みを検証する。
3者の役割としては、大牟田市が住民との対話や現場観察の場を提供し、サービス共創における地域連携の仕組みの有用性について検証と課題抽出を担当。
NTT西日本はサービス事業提供者となる企業として、住民と共同で地域の課題提起や問題解決につながる素材(サービス試作品など)の提供や、サービス開発手法の検証などを行う。また、NTTは実験の設計・運用と、共創プロセスの提供、検証、課題整理を実施する。
実施期間は、2018年2月26日から12月28日までの予定。共同実験の結果を受けて、大牟田市、NTT西日本は、さまざまパートナーとともに地域密着型リビングラボを活用したサービス開発の推進に取り組んでいく計画だ。また、NTTは、共同実験で活用される運用ツールを含むサービス共創手法の確立を目指すとしている。
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