ICT総研は、国内の定額制音楽配信サービスの利用動向に関する調査を行い、結果を公表した。
同社では、2017年末時点で日本国内の音楽配信サービスの利用者数は約1780万人と推計。2018年末には2020万人、2019年末に2170万人、2020年末に2270万人に増加すると予想している。
2017年末のサービス利用者数1780万人のうち、毎月一定額の料金が発生する有料サービスの利用者数は870万人、無料サービスの利用者数は910万人であるとしている。
2018年末時点では、有料サービス990万人・無料サービス1030万人、2019年末には有料サービス1080万人・無料サービス1090万人、2020年末には有料サービス1170万人・無料サービス1100万人に成長すると予想する。
有料サービス利用率は10.7%、利用率は20代~30代で高い
同社が4月に実施したWebアンケート調査の結果では、定額制音楽配信サービスのうち有料サービスの利用者は430人で、調査対象者の10.7%に相当する。また、無料サービス利用者は459人で11.4%となり、1年前の調査と比較して、有料サービスでは2.2%、無料サービスでは1.5%の利用率向上が見られた。
定額制音楽配信サービスのうち、有料サービスの利用率が高い年代は20代~30代で、無料サービスでは10代~20代の利用率が高くなった。同社は、年齢層が高くなるほど音楽配信サービスの利用率が低下するため、現時点での音楽配信サービスの主な利用者は10~30代であると分析している。
有料サービスの利用者数トップはAmazon Prime Music
有料サービスの利用者数は、1位がPrime Music、2位がApple Music、3位がLINE MUSIC、4位にSpotify、5位にAmazon Music Unlimitedと続いた。
1位になったPrime Musicは、税込月額400円(年間3900円)のAmazon Prime会員であれば追加料金なしで利用できる。また、Amazonでは4000万曲以上が聴き放題となるAmazon Music Unlimitedも提供、同サービスも利用者数ランキングで5位にランクインするなど、Amazonのサービスが多くの利用者を獲得している。
前回調査からの1年間で最も利用者数が増えたのはSpotifyで、利用率は昨年の2.0%から3.9へと倍増している。このほか、全体的な傾向として海外事業者のサービスが日本でも普及している反面、日本発のサービスは苦戦している傾向にある。
顧客満足度はKKBOXがトップに
顧客満足度調査結果では、KKBOXが76.0ポイントで1位、2位がレコチョクBestで74.3ポイント、3位はApple Musicで73.8ポイント、Amazon Music Unlimitedは73.1ポイントで4位となった。
利用者数では1位になったAmazonのPrime Musicは、満足度ランキングでは厳しい結果となった。同社では、視聴できる楽曲数が100万曲と少ないため、満足度が高くないと分析する。
違法性の高い無料サービスがサービスの普及の阻害に
音楽配信サービスを利用しない理由の上位には、定額での支払に抵抗がある、YouTubeなどで無料で楽しめる、価格(料金)が高いといった理由のほか、無料の音楽配信アプリや無料ダウンロードアプリなど違法性の高いサービスを利用している例もあり、同社では今後これらのサービスに対して利用規制が強化される方針とみている。
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