もし筆者が過去に一度は所有していたモバイルバッテリーを全て満充電にしてみたら、自宅周辺が完全に停電しても、1カ月や2カ月は家族中のスマホやタブレットが十分使えるくらいの総蓄電量があるはずだ。
ただ、バッテリーは生き物でありシェルフライフもあると思うので、飽き性の筆者は使えるうちに断捨離して、お世話をかけている周囲の人に便利に使ってもらっている。なので、スペックシートに記述されている“数百回の充放電ができる”という内容を確かめた経験はただの一度もない。
そんな筆者が毎回新しいユニークなモバイルバッテリーが発売されたら、懲りることなく買ってコレクションしているのは、モバイルバッテリーそのモノの設計、デザインに興味があり、なによりそれを使うユニークなシーンや人に興味が尽きないからだ。
昨年(2017年)末に購入してから、ここしばらく使っているのは「SOS BATTERY」と名付けられた、手のひらで握ってしまえるほどコンパクトなモバイルバッテリーだ。容量は1200mAh。名前の通り、緊急時、最後に当てにするバッテリーだ。パッケージには本体と取説が同梱。筆者の購入したモデルは輸入代理店の作成した日本語ガイドも付属していた。
SOS BATTERYは筆者のコレクションの中で最小最軽量サイズとは言えないが、“超小型ベスト3”には間違いなく入るコンパクトさだ。本体背面にリトラクタブルな形状のUSBプラグ(タイプA)が収納されているので、バッテリー本体への充電に際してはUSBケーブルは不要だ。一般的に売られているUSB/ACアダプターを介して、壁面ACアウトレットやパソコンのUSBポートから充電できる。充電開始から2時間半ほどでフル充電となる。
超コンパクトサイズのモバイルバッテリーだと、スマホに接続した状態でスマホを使用することも前提に、スマホ接続のためのmicroUSBやType-C、Lightningなどのプラグを本体に埋め込んだモデルも多いが、SOS BATTERYは、そこまで徹底したスペックではない。スマホに給電する際は、充電されるデバイスに適したケーブルが必要だ。最近の筆者のスマホは、iPhone以外、そのほとんどがType-Cポートになっているので、今はType-C用のショートケーブルを使っている。特定の機種への給電に特化しないことで、ユーザーに妥当な値段で商品を提供し、長くライフタイムを保つことができるなら、それも1つの手段として良いだろう。
私も含めてユーザーはきわめて主観的なので、SOS BATTERYでも一番気になるのはバッテリー容量と本体の携帯重量だろう。
将来、奇跡的発明でも起こらない限り、バッテリーが発明されてから今日までは、重いバッテリーほど長時間の保ちを実現できている。すでに現代技術のモバイルバッテリーは成熟市場なので、小さなものでは700mAhクラスの小容量のものから1000nAh刻みで2万mAh、3万mAh、果ては5万mAhクラスのモバイルバッテリーまで、ユーザーの嗜好に合わせて自由に選択できる時代になってきた。
多くのユーザーは自分のスマホやタブレットの使用頻度と搭載バッテリーの容量(mAh)を比較して、自分に必要なUSBモバイルバッテリーの容量等を判断して購入していると思う。
一方、筆者は未だにそれができておらず、愛用のモバイルバッテリーを1つに絞りきれていない。それゆえ、相変わらずいろいろなバッテリーを買い続けている。一般的に、5000mAhの中容量モバイルバッテリーと1200mAhの極小容量のモバイルバッテリーのどちらが良いかとたずねられると、ほとんどの人は容量の大きな前者だと言うが、実際の携帯重量を示されると二の足を踏んでしまう。
一般的な5000mAhのモバイルバッテリーにはまず200g近い重量がある一方、1200mAhのモバイルバッテリーなら数十g以下だ。電池の容量は5分の1だが、携帯重量も5分の1なのだ。
結局のところ、筆者の場合はその日によってスマートフォンの電池使用量が大きく異なるので、複数のモバイルバッテリーをその日の都合で使い分ける必要がありそうだと気づいた次第だ。モバイルバッテリーを大中小の3容量で準備しておけば、これに対応できそうだ。
今後は、容量2000mAh以下の小タイプ、5000mAhクラスの中タイプ、2万mAhの大タイプの3つを中心にして、新しい製品が登場すれば置き換えていこうと考えている。SOS BATTERYは小タイプの初代モバイルバッテリーとして位置づけることにした。さて、5000mAhクラスと2万mAhクラスの物色に出かけるか……。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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SKROSS SOS BATTERY | SKROSS | 2600円(税抜) |
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