2015年の年間実労働時間が世界2位となった韓国で、長時間労働を阻止する取り組みが始まります(ちなみに1位はメキシコ)。5月までの間、金曜の夜になると公務員のPCは強制的にシャットダウンされ、その時刻も徐々に早まっていくそうです。
BBCは、ソウル市政が3月30日を皮切りにこの取り組みを3つのフェーズで展開していくと報じています。まずは金曜日となる30日、すべてのPCは夜8時にシャットダウンされます。4月には次のフェーズに入り、公務員のPCは第2と第4金曜日には夜7時半にシャットダウンされることに。そして最終フェーズの5月になると、シャットダウン時刻は夜7時と早まり、行われるのも毎週金曜になるとのこと。
この取り組みはすべての公務員が対象となっていますが、特殊な状況において免除もあり得るそうです。
経済協力開発機構のデータは、韓国の平均労働時間は他国よりもはるかに長いと示してます。韓国の聯合ニュースによれば、韓国の公務員の年間労働時間は2739時間で、ほとんどの先進国における公務員よりもおよそ1000時間も多く働いていることになります。
この取り組みは、同国のワークライフバランスを改善に向けた新たな措置となります。今月初め、韓国では週あたりの労働時間上限を68時間から52時間に引き下げる法案が可決されたばかり。以前、女性家族相の鄭鉉栢(チョン・ヒョンベク)長官は取材の中で、出生率の低下を招く主な要因の1つに労働文化があるとして、「何年もの間、私たちは問題の本当の原因、我が国の大きな男女格差と非人道的に長い労働時間を見過ごしてきました」と語っていました。
今回は公務員のみが対象となっていますが、今後、企業や他国へと広まっていく可能性もあるのでしょうか。気になるところです。
Source: BBC, OECD, Yonhap news, the Guardian, The Strait times, Forbes
Image: Getty
Jennings Brown - Gizmodo US[原文]
(たもり)
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