「Windows 10」のセキュリティ機能は、「Windows 7」およびそれ以前のバージョンに被害を与えている最新のランサムウェア攻撃から消費者や企業を保護していると、Microsoftはたびたび主張している。
実際、セキュリティベンダーのWebrootが、同社のウイルス対策製品を2017年に利用していたWindows 10搭載PCとWindows 7搭載PCを対象に、マルウェアへの感染レベルを調査したところ、Windows 10はWindows 7より「2倍安全」であることがわかったという。
この結論の根拠となっているのは、発見されたマルウェアファイルの数だ。Windows 10搭載PCでは1台あたり平均0.04個だったのに対し、Windows 7搭載PCでは0.08個にのぼった。
総じて、マルウェアと特定されたファイルのうち、Windows 10搭載PCで見つかったファイルは全体の15%だったのに対し、Windows 7で見つかったファイルは全体の63%を占めた。
このレポートは、企業におけるWindows 10の導入状況も調査している。Webrootによると、Windows 10への移行ペースは「かなり遅く」、2017年末の時点で、企業PCのWindows 10搭載比率はわずか32%だった。それでも、1年前の20%からは増加している。
しかし、当然ながら一般ユーザーではWindows 10の普及率がもっと高く、1月はWebrootのインストールベースのうち65%だったが12月は72%にまで上昇した。一方のWindows 7は1年間で2ポイント減少して15%となった。
一般ユーザーにとってもWindows 10はWindows 7と比べてセキュリティがしっかりしている。Windows 10搭載PCで発見されたマルウェアは1台あたり平均0.07個で、Windows 7搭載PCでは0.16個だった。
Microsoftは米国時間3月22日、企業が所有するWindows 10搭載PCの50%超が同社製のウイルス対策ソフトウェア「Windows Defender」を利用していると述べた。一方、Windows 7およびWindows 8搭載PCでは、18%がWindows Defenderを利用しているという。
Windows 7のサポートが終了する2020年1月14日が近づくにつれ、企業によるWindows 10の採用は今後さらに増えると予想される。
ウェブ分析企業StatCounterは2月、世界のWindowsバージョン別シェアでWindows 10が最大になったとの調査結果を発表している。
Webrootのレポートでは、「クリプトジャッキング」と呼ばれる、ブラウザベースの仮想通貨採掘ツールをウェブサイトに埋め込んで許可なく訪問者のCPUを利用する攻撃が急増していることも指摘している。
Webrootによると、2017年9月以降、5000以上のウェブサイトに仮想通貨採掘ツール「CoinHive」が仕込まれているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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