キレイに撮れるカメラを搭載しているのはハイエンドモデルだけだと思ってないか? 今は3万円以下(税別)の“お買い得”なスマホでも、あなどれない感じなのです。
今回紹介するのは、ファーウェイ・ジャパンの「HUAWEI nova lite 2」と、NTTレゾナント(ウイコウ・ジャパン)の「gooのスマホ g08(Wiko View Prime)」の2機種。
両者ともに販路がやや限られているけれど、標準価格ベースで税込み3万円を切っている。格安SIM(MVNOサービス)とのセット販売だと、買い方次第で2万円未満で買えちゃうこともあるぐらい。
nova lite 2はリアカメラがデュアルで、「背景ぼかし」が得意技。それに対し、g08はインカメラがデュアルで、得意技は「超広角自撮り」。
「デュアルリアカメラ vs デュアルインカメラ」って構図が何とも面白い。
何はともあれ「ビューティー」から試す
nova lite 2は海外では「HUAWEI P smart」という名で売られているミドルレンジの主力モデル。
先述の通り、アウトカメラはデュアル構成。センサーは1400万画素と200万画素という組みあわせ。画素数に極端な差があるけれど、200万画素の方はいわゆる「背景ボカシ」用。つまり、被写体の前後関係を見極めるためだけに使っていると思って良い。
レンズはF2.2の明るさで、画角は26mm相当。広角寄りの設定となっている。
ということで早速、いつもの女子大生さまにカメラを向ける。
標準アプリのユーザーインタフェース(UI)や機能構成は、最近のHuaweiスマホと同じ。写真モードの中に「ワイドアパーチャ」「ポートレートモード」があり、人を撮るときは「ポートレート」が基本。というか、普段からポートレートにしといても良いかも。顔を検出しないときは通常撮影なのだし。
ということで見比べてみる。
通常モードとポートレートモードでは、これだけの差がある。ポートレートモードにすると肌を滑らかにしてくれるのみならず、顔に写真の明るさを合わせ、なおかつ陰影を弱めてくれる。
ハードスケジュールの中、今回はムリを言ってモデルをお願いしたわけで、通常モードではお疲れ気味の顔がそのまま出ちゃったが、ポートレートモードではしっかりカバー。これ、使わないと損ですよ、皆様。
ということで、ポートレートモードで、ビューティーレベルは5(中央)を選択して、小雨交じりの曇り空の下、菜の花を背景に撮影してみる。
さすがHuaweiという肌の処理。
さらに「ボケ味」をオンにするとほど良く背景をぼかしてくれる。
続いて、g08のアウトカメラ。シングルカメラだけれど、センサーは1600万画素ある。レンズはF2.0だ。
標準カメラアプリはちょっとiPhone風。左右のフリックで撮影モードを切り替えるタイプだ。
右にフリック(あるいはポートレートのとこをタップ)すると通常から「フェイスビューティー」へ切り替わる。
フェイスビューティー時はシャッターボタンが「ピンク色」になるのがなんとも微妙なセンスであるが、まあそれは置いておこう。
フェイスビューティーモードのレベルは3段階用意されているが、レベル2で撮影するとこんな感じになる。
肌色はナチュラルでいい良い感じだが、ちょっとさらっとしている。つまり、あでやかさが弱い……のだが、なんか違和感を覚える。あれ? リップはもうちょっと赤かった気がするぞ……。
そこでnova lite 2で撮った写真を見返すと、肌は白くなっているが、唇は赤くなっている。背景にちょっと写っている花も赤い。肌がちょっとくすんで見えるのはそのせいかも。
現実の色味は両機種の中間くらいなのだけれど、「フェイスビューティー」って“現実的な”リアルさを追い求めるよりも、「こう写って欲しい」という“脳内リアル”優先モード(ヘンな日本語だ)であるわけで、どっちが望む雰囲気なのかは難しい。
今回は天候条件が良くなかったので、晴れている時に撮影すると違うかもしれない。
次は背景ぼかしなのだが、g08ではフェイスビューティーとは別モード。なので、背景をぼかすとフェイスビューティーしない。ちと残念である。
シングルカメラのぼかしにしてはエッジの処理はできているけれど、やっぱフェイスビューティーが掛からない上、背景のボケ方はあまりナチュラルじゃないので、使用頻度は高くないかも。
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