サウジアラビアの映画ビジネスはワカンダ並の秘境でした。
1979年に宗教的過激派がメッカのグランド・モスクを押収して以来、イスラム復活の結果としてサウジアラビア政府はすべての劇場を閉鎖し、それから35年ものあいだ映画上映を禁止にしてきました。
ですが、この歴史が大きく動くときがやってきました。
この4月、首都リヤドに北米の映画館チェーンAMCシアターの映画館がオープンします。そしてそのプレミア上映が……今年3月に公開されたマーベル映画『ブラックパンサー』に決定したのです。AMCは今年中に、ほかにもサウジアラビア国内で劇場をオープンさせるようですが、リヤドが第1号店になります。
ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子が、「市民にもっとエンターテイメントを」と提唱していることから、この映画館計画が実現。ディズニーと配給パートナーのイタリア・フィルムは、サウジアラビアで上映される作品について「元来オーケストラ演奏ホールにするつもりだった館内で、豪華な映画をもたらす」と語っています。
皇太子の好みもあるかもしれませんが、『ブラックパンサー』は世界で一大センセーションを巻き起こしている大ヒット作品なので選ばれたのかもしれませんね。でもマーベルのヒーロー映画が35年ぶりの記念すべき1作目となるのは嬉しいことです。
サウジアラビアは若くて人口も豊かな国。なので各映画スタジオは「経済面で潜在的な可能性を大いに秘めている」と注目しているようです。市民にとっても業界にとっても、大きなインパクトになりそうですね。
Image: Marvel
Source: Variety
Charles Pulliam-Moore - Gizmodo io9[原文]
(岡本玄介)
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