2018年4月23日月曜日

米民主党がロシアとトランプ陣営、WikiLeaksを提訴--大統領選への介入で

 米民主党全国委員会(DNC)は、2016年の米大統領選中のサイバー攻撃をめぐり、ロシアとDonald Trump陣営、WikiLeaksを追及している。

 2016年の大統領選では、ロシアのハッカーがDNCのネットワークに侵入した後のメール流出を含め、物議を醸す出来事が数多く起きた。DNCは米国時間4月20日に提出した訴状の中で、ロシア政府がTrump陣営やWikiLeaksと協力し、Trump氏が大統領選に勝つのを手助けしたと主張している。

 訴状に列挙された被告には、メール流出に関与したハッカー「Guccifer 2.0」と、Trump氏長男のDonald Trump Jr.氏、WikiLeaksの創設者Julian Assange氏が含まれている。

 訴状には次のように書かれている。「2016年の大統領選の準備期間中に、ロシアは米国の民主主義に対して厚顔にも攻撃を仕掛けた。米国内におけるDNCへのサイバー攻撃によって、一斉攻撃が開始された」

 ニューヨークの連邦地方裁判所に提出された訴状には、ロシアの諜報員が、DNCのコンピュータをハッキングして電話システムに侵入し、大量の文書とメールを盗んだと書かれている。さらに、Trump陣営内の協力者がロシアの試みに積極的に協力し、ハッキングで盗まれた情報をロシアが故意に利用したと主張している。

 ホワイトハウスからのコメントは得られていない。Trump大統領は、Twitterで繰り返し、Trump陣営とロシアは共謀していないと述べてきた。

 Trump大統領は20日、Twitterで提訴に言及し、「妨害者の民主党によって選挙活動が提訴されたと、たった今聞いた」と投稿した。さらに、DNCとDebbie Wasserman Schultz元委員長のサーバや他の文書へのアクセスを求めて、被告側が「反撃」できるので、この提訴は「朗報」だと付け加えた。

 訴状は、選挙戦中のTrump候補が、ロシアのハッカーはHillary Clinton候補のメールを公開すべきだ、と公の場で発言していたことも指摘している。また、2016年7月24日から大統領選の2日前の11月6日までに公開されたTrump候補のツイートにも言及している。

 「DNCに対するロシアのサイバー攻撃は、Trump氏が2015年6月に米大統領選出馬を発表したわずか数週間後に始まった」(同訴状)

 DNCによると、同委員会は100万ドル以上を払って電子機器を修理し、ハッキングに対処する職員やコンサルタントを雇ったという。DNCはこの攻撃に対し、数百万ドルの損害賠償を求めている。

 WikiLeaksは提訴を受けてツイートし、対抗訴訟への支援を呼び掛けている。

提供:Marguerite Reardon/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。



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