2018年4月23日月曜日

[ITmedia News] 異色のバーチャルYouTuber集団「にじさんじ」なぜ人気? 「月ノ美兎」生んだVTuber企業に聞く

 空前の“バーチャルYouTuber”(VTuber)ブームが到来している。2017年後半から急速に話題になったキズナアイを筆頭に、輝夜月(カグヤルナ)、ミライアカリなど人気VTuberが続々登場。キズナアイは、Twitterのフォロワーが38万人、YouTubeのチャンネル登録者数が176万人を超え、訪日観光大使に選ばれたりBS日テレで冠番組を持ったりアニメ声優デビューしたり写真集を出したりと、活躍の場を広げている(18年4月時点)。

キズナアイ 写真集を出した、人気バーチャルYouTuberのキズナアイ

 サイバーエージェントの子会社Cyber Zグリーなど、大手IT企業がVTuber市場への参入を表明したのも記憶に新しい。ドワンゴも、VR空間でライブ配信やコミュニケーションを行えるサービス「バーチャルキャスト」(Virtual Cast)を、ゲーム開発などを行うインフィニットループ(北海道札幌市)と共同で提供している(体験記事)。

ドワンゴ ドワンゴが提供する「バーチャルキャスト」

 そんな群雄割拠のVTuber界で、集団として存在感を見せているのが、バーチャルライブ配信者グループ「にじさんじ」(運営:いちから)だ。

 にじさんじのメンバーは公募で、今は1期生8人、2期生10人が所属。いちからは2Dキャラでライブ配信できるアプリ(現在は配信者限定で利用可能)をインストールしたiPhone Xを貸与するが、コンテンツ内容などには口出しせず、公式ライバーはそれぞれの好きなタイミングで好きな内容のライブを配信をする。

一期生 にじさんじの一期生

 特に運営側が手厚くプロデュースしているわけではないが、VTuberファンの間で、にじさんじの人気は根強い。中でも注目を浴びているのが、「委員長」の名で親しまれている1期生の月ノ美兎(つきのみと)。しゃべりのセンスとサブカルチャーへの知識の深さから多くのファンに親しまれ、Twitterフォロワー11万人、YouTubeの登録者数は16万人を突破している。最近は漫画家・小林銅蟲先生との謎コラボで「クリオネを食べた」ことでも話題になった。

 キズナアイ、輝夜月(カグヤルナ)、ミライアカリ、ねこみみマスター(バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん)などがVTuber界を大いに盛り上げる中、にじさんじはいわば後発組だった。

 あまたいるVTuberの中で、にじさんじはなぜこれほどの人気を得たのだろうか。いちからの岩永太貴COOは、「VTuberブームの追い風は大きい。その中で、生放送という体験をいち早く提供できたのが良かった」と振り返る。

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