4月23日の東京株式市場で、持ち帰りすしチェーンを運営する小僧寿し(東証JASDAQ)の株価が急騰。午後1時7分に値幅制限の上限(ストップ高)となる前日比30円高(+38.5%)の108円を付け、年初来高値を更新した。値上がり率は全市場で1位。
22日付の日本経済新聞が、「タコベル」などを展開する飲食店運営のアスラポート・ダイニングと小僧寿しが提携すると報道。アスラポートが、小僧寿しが発行する4億円分の新株予約権付社債を引き受け、出前拠点の拡大を支援するという。拠点は現在の260カ所から、今後3年で290カ所に増やす計画という。
また日経新聞によると、小僧寿しが出前に特化したEC(インターネット通販)サイト「出前館」などを運営する夢の街創造委員会(大阪市)とも提携するという。小僧寿しの商品を夢の街創造が手掛ける宅配代行サービスで取り扱い、受注増を目指す計画としている。
小僧寿しは23日午前、「(業務提携は)当社から発表したものではない」「本日開催の取締役会で付議する予定」とのコメントを発表したが、市場では赤字に苦しむ小僧寿しの業績改善に期待が集まったようだ。
前期は業績不振、財務面のスタッフ不足も課題
小僧寿しの2017年12月期(17年1月〜12月)の連携業績は、売上高が54億円、営業損益が3億2500万円の赤字、最終損益が4億2900万円の赤字だった。
今年3月28日には「相次ぐ退職などにより、経理・決算業務に必要な専門知識を有した人材が著しく不足しており、決算資料において不備や数値の誤りが複数発生していた」「当社の財務報告に係る内部統制は有効でない」などと発表(財務諸表の内容は修正済みという)。今後は専門知識を持つ人材を複数採用し、体制の整備を進めるとしていた。
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