長崎県佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」は3月6日、球体型で移動式の水上ホテル「ノアの球船」を報道陣に公開した。今月から実証実験を始めて、ゴールデンウイーク中にオープン(モニター宿泊)する予定。
ホテルは直径6.4メートル、延べ床面積約28平方メートルの2階建て。1階は客室でトイレやジェットバス、シャワーなどを完備し、2階には展望デッキを設けた。宿泊できる人数は2〜3人で、料金は1艇で5万〜10万円を想定している。
ハウステンボスから約6〜7キロ離れた無人島・長島(長崎県西海市)まで、水上を移動する(ホテルに動力はなく、船などでけん引して動かす)。夜中に出発し、明け方に着く。
目的地の長島は2015年にハウステンボスが購入。新しいリゾート施設「ジュラシックアイランド」として4月28日にオープンする。AR(拡張現実)技術を活用して「恐竜」と戦ったり、カフェでくつろぐことができるという。
「球体型で移動する船は世界初。ボートを使い20分程で移動することもできるが、面白い船をつくることで、移動中も来場客を楽しませたいと考えていた。変なホテルに次ぐブランドに育てていきたい」(同社)
製造したオクムラボート販売(兵庫県姫路市)の奥村雅晴社長は「バランスを保つための設計に苦労した。船の最下部に4トンの重りを積むことで、波で揺れても傾かないようにした」と説明した。
ハウステンボスは「当面は2艇で運営するが、中長期的には約20艇に増やし、全国へ横展開していく」としている。
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