『ブラックパンサー』もついに公開され、4月末には『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、7月には『アントマン・アンド・ザ・ワスプ』も公開予定と今年は序盤から盛り上がりが続くマーベル・シネマティック・ユニバース。
その映画を彩るさまざまなキャラクターを生み出してきたマーベル・コミックスですが、実は今から遡ること20年前の1998年、そのほぼ全キャラクターの映画化権の売却をソニーに持ちかけていたということが明らかとなりました。
その発端は、Wall Street Journalに掲載されたBen Fritzの著書『The Big Picture: The Fight for the Future of Movies』からの抜粋。
その内容をまとめると、1998年、まだ出来たてだったソニーの映画部門「ソニー・ピクチャーズ」が『スパイダーマン』の映画化に向けて権利の購入を持ちかけたところ、マーベル・エンターテインメントの社長アイク・パールムッター(現在も社長)から、2500万ドルでアイアンマンやソー、アントマン、ブラックパンサーなどなどほぼすべてのキャラクターの映画化権も買わないかと提案されていたのだとか。当時、マーベルは破産の危機を免れたばかりだったので現金が必要だったとも語られています。
そしてその大胆な提案を担当者は上司に伝えたものの、「他のマーベルのキャラクターなんて知るか。スパイダーマンの権利だけ取ってこい」と言われたのだとか。
もったいない……と今になっては思いますが、98年といえばちょうど『ブレイド』が公開された頃で、『X-MEN』はまだまだ製作中。この当時からマーベルの映画に関わっていたケヴィン・ファイギが、先日ギズモードで行なったインタビューでも語ってくれたように、マーベルのキャラクターが映像化して行けるかどうかは不透明だったので、ソニーの偉い人の判断も当然なのかも。
その後、『ブレイド』から切り開かれたマーベルの映像化作品は『スパイダーマン』や『X-MEN』で飛躍し、そこから『アイアンマン』が作られMCUが始まり、年に何本も面白いスーパーヒーロー映画が見られる時代になったわけですから感慨深い。
そしてドラマなども含め、マーベルのキャラクターを活かした映像コンテンツを育てていったケヴィン・ファイギやその他の多くの制作陣や俳優たちの活躍は本当に凄いですね。これからの20年、マーベル映画がどうなっていくのか本当に楽しみです。
Image: Alexandru Nika / Shutterstock.com
Source: Wall Street Journal via io9
(傭兵ペンギン)
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