世代差なのか職業差なのか、育った生活環境差なのか、単なる個人差なのか筆者には全く想像はつかないのだが、とっさのメモを取る時に、レストランの紙ナプキンなどではなく、ボールペンなどで自分の手首や手の甲にメモを書く人がいる。
筆者の経験ではあまり年齢や職業に関係がない。よく考えると絶対に失くさない最も身近にある、再利用可能な、自己所有の超便利なメモ帳であることだけは間違いない。
そんなメモをバングルイメージでチャレンジしたのが「WEMO」(ウェアラブルメモ)だ。筆者も腕に装着するメモ系は10年以上前に個人的に作って使っている“腕時計型付箋メモ”に始まり、市販の手荷物タグ系のポストイット等を広く活用している。
一見して靴ベラのような凹面の形状をしているWEMOの最大の特徴は、一方の手で端っこを持って、もう一方の手の腕首に鞭打つようにぶつけると、即座に腕首に巻きつくように作られていること。同じような機能のシリコン製のデジタル腕時計があったのでご存知の方もおられるかもしれない。
描きこむための筆記具は0.7mmボール径以上の油性ボールペンというのがメーカーの推奨だ。個人的な感覚で恐縮だが、0.7mm油性ボールペンと言えば、世界的な標準はBIC社のMedium(中字)ボールペンをおいて他に思いつかない。
WEMOに書き込むのは腕に装着してからでも、装着する前に短冊(俳句や短歌を書く細長い厚みのある長方形の紙)に描き込むように書いてから腕に巻き付けることも可能だ。今回は、まず机の上でBIC社の油性ボールペンで描いてから腕に取り付けてみた。
最近、流行の立ってする会議や、気象状況の安定しない現場作業には確かに便利そうだ。市販の付箋に書いてWEMOに貼り付けることができるかもと思ったが、意外と簡単に落ちてしまいそうで不安だった。こういう使途には同社が近日発売予定の専用付箋を待つのが良策だろう。
さて、機嫌よく油性ボールペンで描いてしまったが、実際に再利用するにあたっては、描きこんだ内容が消えてくれなくては困る。WEMOはごく普通の消しゴムで消えるとのことなので何回でも再利用できるのが一番の特徴だ。
自宅にいくつか真っ新の消しゴムがあったので、今回はMILANの一般的な消しゴムで筆記面を擦ってみた。BIC社のブルーのインクが消しゴムの擦った角に色移りし、WEMOの筆記面は擦れたように文字がボケてきている。これは消えそうだ。
調子に乗って消しゴムでWEMOの凹面をゴシゴシと擦ってみたところかなりの部分が綺麗に消えてなくなったように感じた。しかし、消しゴムのカスを完全に取り去ったところ、うっすらと最初に書いた文字が読めるくらいは残ってしまう。
気を取り直して3度ほど擦りカスを大量生産して再々チャレンジしてみたが、結果はそれほどドラスティックには変化しなかった。筆者の使用したBICのボールペンが不適当だったのか、消しゴムとの相性が悪かったのかは不明だが、消し残りが気になる神経質な方は、ホワイトではなく、少しダークな下地のモデルを選択するのも方法かもしれない。
アイデアは面白いが、明快に消える推奨筆記具や消しゴムなどのガイドがあればより安心して活用できるのかもしれない。そうでなければ数回使うだけで数年使っているホワイトボードのようになってしまう懸念もありそうだ。今後に期待したい。
製品名 | 購入店舗 | 価格 |
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WEMO ウェアラブルメモ | 東急ハンズ銀座 | 1296円 |
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