ついに一般販売が開始された「Amazon Echo」。そんなAmazon Echoのラインアップのうち、その違いが分かりにくいのが「Echo」と「Echo Plus」だ。
サイズが全く異なる小型の「Echo Dot」はともかくとして、このEchoとEcho Plusの違いについては、Amazon.co.jpのサイトを見てもよく分からず、どちらを選ぶべきか迷っている人は多いのではないだろうか。今回はそんな両製品の違いを詳しくチェックする。
サイズ以外にも音声調整ボタンなどが異なる
まずは外見から。EchoとEcho Plusで大きく異なるのがボディーサイズだ。Echo Plusの方が明らかに背が高く、Echoは500ml(ミリリットル)のペットボトルより明らかに短いが、Echo Plusは500mlのペットボトルを超えるほどの背丈がある。
また、写真では分かりづらいのだが、全長だけでなく、直径もわずかにEcho Plusの方が大きい。つまり単純に縦に伸ばしただけのモデルではないということだ。
実はこの両製品、米国で発売されたのは同じタイミング(2017年10月)なのだが、Echoはデザインが第1世代から改められたのに対して、新しいラインアップであるEcho Plusは第1世代の意匠をそのまま引き継いでいる。それ故、直径のように、同じシリーズであれば統一されているのが一般的な部分であっても、相違が見られるというわけだ。
世代の違いを由来とする相違点がもう1つある。それは天板の物理ボタンの仕様だ。Echoに搭載されている音量調整の「+」「−」ボタンは、Echo Plusには存在しない。小型版のEcho DotとEchoは全く同じボタン配置なのだが、Echo Plusだけが仲間外れなのだ。
ではEcho Plusはどうやって本体で音量を調整するかというと、本体上部約13mmほどのリング状の部分を左右に回転させて調整する。つまり、ロータリー式のボリュームダイヤルのような操作方法になるわけだ。
これは操作方法としては直感的なのだが、いかにも無段階で微調整できるようで実はそうではなく、かなり大ざっぱな段階でしか音量を変えられないのが困りものだ。また本体の背が高いことと相まって、操作時にやや不安定になりがちという問題もある。製品選択を左右するレベルの問題ではないが、トータルではボタン式の方が使いやすいというのが筆者の印象だ。
なお、スピーカーの出力はEcho Plusの方が上で、それだけ音はパワフルだが、めいっぱいボリュームを上げて音楽を楽しむような用途でなければ、あまり差はない。Echo DotとEchoのような、誰もが聴いてすぐ分かるレベルの違いはないので、この点を理由にEcho Plusを選ぶのは、あまり意味がない行為といえるだろう。
Echo PlusであればHueブリッジなしでHueと直接接続できる
さて、どちらかというとポイントになるのは、Echo Plusに搭載されているスマートホームハブ機能だろう。これは対応家電を無線で接続し、音声コマンドでコントロールできる機能だが、とはいえ対応するのは現時点ではPhilipsのスマート電球「Hue」くらいで、いわゆるスマートリモコンのように、一般的な家電製品の赤外線リモコンのエミュレートができるわけでもない。
またEchoやEcho Dotについても、Philips Hueが決して使えないわけではなく、機器の組み合わせによっては利用できてしまうというからややこしい。何がどう違うのか、きちんと説明できる人は多くはないだろう。
これらの関係性については、以下の写真を見てもらうと分かりやすい。Echo(およびEcho Dot)は、Hueと連携させるには、別途「Hueブリッジ」を用意する必要がある。これに対して、Echo PlusはHueと直接通信ができるので、Hueブリッジは必要ないというわけだ。
Hueブリッジは単体販売の他、Hueが2個とセットになった「ホワイトグラデーション スターターキット」も販売されているが、本稿執筆時点で1万3194円(税込、以下同)も掛かる。Amazon Echo(1万1980円)と合わせると、2万5174円だ。
一方、Echo Plus(1万7980円)はHueが1個無料で付属するキャンペーンが行われているので、スターターキットに数を合わせるべく残る1個(3337円)を個別に購入しても、合計で2万1317円だ。費用はこちらの方が圧倒的に安く済ませられる。
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