KDDIは3月15日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、テラドローン、セコムと、世界で初めて、第4世代の高速通信規格(4G LTE)のモバイル通信ネットワークを活用した自律飛行する複数のドローンの警備実証実験を実施し、広域施設における遠隔巡回警備に成功したと発表した。
同実証実験は、2018年2月に神奈川県内のレジャー施設において実施されたもの。同社が構築したドローン専用基盤「スマートドローンプラットフォーム」を活用し、目視外の長距離自律飛行が可能な「スマートドローン」である俯瞰ドローン2機と巡回ドローン2機の計4機を利用して、広域施設の遠隔巡回警備の実験を実施した。
なお、同実証実験は、NEDOの「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト」(DRESSプロジェクト)における、「警備業務に対応した運航管理機能の研究開発」の一環として実施したものとなる。
同社によると、複数のドローンを活用した遠隔巡回警備には、多くの効果が期待できるという。具体的には、ドローンに搭載するカメラ映像を運航管理室から遠隔監視することにより、不審者の発見など迅速な対応が可能。また、ミッションの異なる複数のドローンを組み合わせることにより、広域監視の能力を向上させ、大型施設などの警備が一層強化できる。さらに、ドローンにスピーカー、LEDライト、赤外線カメラを搭載し、不審者への注意喚起や不審火の発見も可能。夜間警備のセキュリティ強化にもつながるという。
また、4G LTEのモバイルネットワークにつながることで目視外の長距離自律飛行が可能となった「スマートドローン」を既存の防犯カメラと併用することにより、より広い範囲を昼夜を問わず効率的に見守り、迅速な対応を行う高度なセキュリティ技術の実現を目指すという。
今回の実証実験では、同社は「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト」における、警備業務に対応した運航管理機能の研究開発を推進。ドローンのLTE通信モジュールと運航管理システムを提供している。
テラドローンは、警備用無人航空機の運航管理機能の開発の実施主体となり、複数機体の計画的運航の作成・管理、突発的運航の対応、空域の管理、情報提供機能との接続、機体および、搭載機器の制御を行う運航管理システムの開発と提供を行った。
セコムは、世界初の民間防犯用自律型小型飛行ロボット「セコムドローン」における、ドローン警備を手掛け、今回の警備アプリケーション開発の主体となっている。
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