ソフトバンクは、建設現場での省人化と遠隔操作による作業効率化を目的として、大成建設と共同で5Gを活用した共同実験を実施した。
ソフトバンクと大成建設は、建設機械の遠隔制御や安全監視などをリアルタイムで実施するため、5Gを活用した実験環境を設け、建設機械の制御信号と車載カメラ映像のデータ伝送試験を1月に実施。東京・港区のソフトバンクの本社にコントロール拠点、5G実験機器での技術検証ができる「5G×IoT Studio」の赤坂エリアに工事現場を想定した実験局を設置し、大成建設が独自の技術で開発した自律型建設機械の挙動のシミュレーションシステムと高精細画像を用いて、4Gと5Gの伝送速度と遅延値を比較した。
その結果、現行の4Gと比較して、5Gでは建設機械の制御信号と高画質カメラの映像を10倍の伝送速度かつ10分の1の遅延時間で通信できることを確認。これにより、5Gの活用で遠隔からでもリアルタイムに建設現場の状況を確認でき、建設機械の制御や安全監視が可能になるとしている。
今後両社は、5Gが商用化される2020年以降に建設現場で適用できるよう、2018年度から実際の建設機械を用いた本格的な実験に取り組む。2018年度は建設機械の遠隔操作と高精細画像の伝送実証実験、2020年頃までには実際の土木現場で複数の建設機械の協働実証実験を予定している。
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