「遠い昔、はるかかなたの銀河系で…」から始まるSFアクション映画「STAR WARS」(スター・ウォーズ)。映画を観たことはなくても、ほとんどの人が名前を認知していることだろう。また、象徴的なアイコンがいくつも登場することでおなじみである。光る剣・ライトセーバーや、鎧兜がモチーフと言われるベイダー卿のヘルメットと並んで有名なのが、敵役側兵士である「ストームトルーパー」だ。今回は、そのストームトルーパーのトイロボットを紹介したい。
UBTECH社が発売した「First Order Stormtrooper」は、映画、スター・ウォーズに登場する敵軍兵士のトイロボットだ。高さ約28cmほどで、ディフォルメされてずんぐりむっくりな外観が愛らしい。重さは約800gで、持つとずっしりした重みがある。先ほどからトイロボットと呼んでいるが、これが実際に部屋の中を歩き回るのである。
まず電源を入れると、各部モーターの動作チェックをした後、“司令官”、すなわちオーナーに対して話しかけてくる。内容は自身の認識番号と、Wi-Fiの接続パスワードだ。そう、これはスマートフォンなどとWi-Fi接続して操作するロボットなのだ。接続が確立すると、スマートフォンにインストールしたアプリ側からいろいろな操作ができるようになる。
アプリに用意されているモードは実に多彩だ。前進、後退、左右と顔の向きを直接操作するリモコンのような基本的なものから、動きを事前にプログラムして部屋の中を巡回パトロールさせたり、あるいは、内蔵カメラ映像をリアルタイムでアプリ側に送信し、さらにそこにジャクー(という、物語中に出てくる惑星)の砂漠を投映、レジスタンスを捜索するというARモードなど、多くの機能が実装されている。
ただ、実際に遊んでいると難点も見えてくる。まず、全体的に説明が少ない点だ。箱に入っていた説明は、充電方法とアプリの案内、Wi-Fiによる接続方法のみ。接続や、実際の遊び方については手探りで試していくしかなかった。ある程度のリテラシーがないと、遊ぶまでには相当な試練が求められるだろう。
ストームトルーパーは英語で話しかけてくるため、それもややハードルだろうか。簡単で、かつ兵士らしい簡潔な話し方なので、お子様と一緒に遊ぶなら英語の勉強にはなるかもしれない。
アプリ(今回はiOSのみ使用)の方にも難がある。こちらは日本語化されているのだが、文字がおそろしく小さいのだ。日本語に翻訳して長くなった文章を、フォントサイズを自動的に下げてウィンドウ内に無理やり収めている。日本向けにローカライズされたアプリにまま見られる現象で、進んできた筆者の老眼をさっぴいても読めないので、改善を期待したい。
全体の作りとしてはとてもかっちりとした印象を受けた。平らな場所であれば危なげなく歩くし、モーターの甲高い音が、機械の精密さを感じさせる。細かく動作をプログラミングできるタイプのロボットではないので、あくまでおもちゃとしての楽しみ方になるが、見た目も中身も満足できる一品だ。
製品名 | 販売元 | 価格 |
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First Order Stormtrooper | UBTECH Robotics | 3万9800円(税抜) |
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