Intel(インテル)強し。
今年2018年初頭、インテルのCPUに「スペクター」と「メルトダウン」と呼ばれる二つのセキュリティ脆弱性が見つかって話題になったのを覚えていますでしょうか。過去10年間に製造されたCPUのほぼ全てに、パスワードを含めたあらゆる情報がアプリやサイトなどに抜き取られる危険性がある、と大騒ぎとなりました。
インテルは急いでこれらの脆弱性を修正するべくパッチをリリースしましたが、それらがCPUのパフォーマンスを2%から10%减少させてしまう、といった事態も指摘されました。また同時に32件の訴訟も起こされています。訴訟のほとんどがこの脆弱性によって被害を被ったと主張するユーザーたちの集団訴訟となっています。
インテル内部ではさぞかし散々な状況だろう...と想像させられますが、経営的にはかなり好調であることが分かりました。先日発表された第1四半期の報告によると、161億ドル(約1.76兆円)という記録的な収益を叩き出しているんです。これは前年の同四半期と比較して13%増となっています。しかもこの前年の第1四半期というのがインテルにとっては記録的な収益を叩き出した時期だったんです。好調っぷりが伝わってきますね...
この収益拡大の最大の要因は、彼らのデータ・センター・グループにあるようです。この部門は年比較で25%の増益、会社全体の収益の49%を生み出したとのこと。一般消費者向けのCPUを製造する部門であるクライアント・コンピューティング・グループも、僅かながら3%の増益を見せています。
スペクターとメルトダウンの影響を受けながらも、それでも成長を見せているのは驚異的です。インテルは今年後半にはスペクターとメルトダウンの経営に対する影響を鎮静化させられると述べていることからも、収益に対する影響が出るとしたらこの四半期だと予測されていました。驚きですね。年間の収益予想も、25億ドル増加させて675億ドルへと4%近くも上方修正しています。そしてそれを受けて株価も8%上昇し、インテルという企業の強さを見せつけています。
Image: Intel
Sam Rutherford - Gizmodo US[原文]
(塚本 紺)
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