仮想通貨の巨額流出事件を起こしたコインチェックに対して、マネックスグループが子会社化する買収案を提示したと4月3日付の日本経済新聞が報じた。これを受けマネックスは同日、「買収を検討しているが、現時点で決定した事実はない」とするコメントを発表した。
3日の日経電子版によるとマネックスは、コインチェックの議決権の過半を握り、経営陣も派遣する方針。買収額は数十億円になる見込みで、両社が週内にも発表する見通しだと伝えている。
マネックスは同日、「本日報道された会社である仮想通貨交換業者の買収を検討しているが、現時点で決定した事実はない」とのコメントを発表し、コインチェック買収を検討中だと認めた。
同社は仮想通貨交換事業に参入する方針を示しており、今年1月には、仮想通貨に関する情報提供を目的とした「マネックス仮想通貨研究所」を設立している。
コインチェックは、仮想通貨交換業者への登録を申請している「みなし業者」。流出問題を受けて金融庁から2度にわたる業務改善命令を受けており、2度目の改善命令では「経営体制の抜本的な見直し」が求められていた。
コインチェック事件後、金融庁は仮想通貨交換業の登録審査を厳しくしており、新規登録には長い時間がかかるとみられている。そんな中、ヤフーが子会社を通じ、既存の仮想通貨取引所への出資を検討していると明かすなど、大手企業が仮想通貨取引所を買収する形で同事業への参入を目指す動きも目立ってきている。
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