ソフトバンクグループは4月30日、同社傘下のSprintと独Deutsche Telekom傘下の米T-Mobile USが、事業統合に関して最終的な合意に達したと発表した。両社株主および規制当局の承認を得られれば、「遅くとも2019年半ばまでに」取引が完了するとしている。
新会社の社名はT-Mobile USで、Deutsche Telekomの連結対象になる。現在T-Mobileは米携帯市場の3位、Sprintは4位で、新T-MobileはVerizon、AT&Tに迫る3位になる。
ソフトバンクは2012年にSprintを買収(完了は2013年)し、2014年ごろからT-Mobile買収を検討していた。
2017年11月には合併交渉で合意できなかったと発表。その原因は親会社が合併後の指導的立場を求めたためと報じられた。ソフトバンクが合併実現のために譲歩した形だ。
新T-MobileのCEOはT-MobileのCEOのジョン・レジャー氏が務める。孫氏とSprintのマルセロ・クラウレCEOは取締役に就任する。持ち株比率はDeutsche Telekomが41.7%、ソフトバンクは27.4%。
T-Mobileは発表文で、新会社は米国の無線、動画、ブロードバンド産業に大きな変革をもたらすと説明。5Gネットワークに最初の3年間だけでも400億ドルを投じるという。発表動画でレジャー氏は、新会社は全米規模の5Gネットワークを迅速に展開できる唯一の企業になると語り「Verizon、AT&T、Comcast(CATV大手)は気を付けた方がいい」と挑戦的に警告した。
この合併が完了するには米連邦通信委員会(FCC)などの当局の承認が必要だ。両社はこの合併が(現在は2社寡占状態の)市場に健全な競争をもたらすだけでなく、合併で可能になる5G拡大のために膨大な雇用を創出できると強調する。
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