持ち歩くデータは「ケースごと暗証番号でロック」!
今年に入ってから使い始めた「暗証番号でロックできるストレージ」の類。テンキーを内蔵したHDDケースやUSBメモリーで、「暗証番号を入れてロックを解除しないとファイルの読み書きができない」という製品です。具体的には、センチュリーの「シンプルPASS BOX 2.5 (CSPB25U3)」(公式ページ)と「パスワード入力型セキュリティUSBメモリー Lock U 16GB (CSUL16G)」(公式ページ)を使っています。
どちらも、設定した暗証番号を入力しないと読み書きできないUSB接続のストレージです。以前からありましたが、ちょっとしたきっかけから使うようになりました。
きっかけは、打合せでデータの受け渡しをするために、ポータブルHDDを使ったときです。データの受け渡しは問題なく済みましたが、帰宅して青ざめました。「あれっ? HDDが無い!」と。急激に焦ってビビって血圧上げつつHDDを探しまくりました。結果、シレッとバッグのなかに入ってました。黒いHDDだったので黒バッグのなかで目立たなかっただけでした~♪
HDDが無い! と思った数分後にHDDを発見して安堵したわけですが、今さらながら大きな問題に気付きました。もしも、そのHDDをどこかで落としたりしていたら?
HDDの中のファイルが流出してしまうかもしれません。プレゼン用の資料ファイルとか製品写真ファイルとかプレスリリースとかなので、まあ流出しても大事には……いやいやいや、場合によっては信頼失墜でフリーライターとして致命的! 考えるほど危ういです!
じゃあ、どうしましょ? ってコトで思い出したのが「暗証番号でロックをかけられるストレージ」の類でした。そういう製品なら手軽。使うシーンを考えると実用性も高い。
ファイルを暗号化してからストレージに保存して携帯するという方法も考えましたが、初めて会うような相手とのファイル受け渡しだと、いろいろ手間がかかって現実的ではありません。そういう場合はクラウドやメールで受け渡しするのが現実的ですよね。
でもフリーライターという商売は、初めて会った相手からその場で資料ファイルなどをもらうことが少なくありません。「後で改めてメールかクラウドで」ってコトも多いんですが、「今ファイル渡しちゃえばこの場で片付く」と思いつつ、その場にもそういう空気が漂ったりし、その場でチャチャッとファイルをコピー。そんな場合には、やっぱりストレージ自体にロックをかけられる製品が実用的です。
てなわけで以降、暗証番号でロックをかけられるストレージ×2製品の機能や使用感について書いてみたいと思います。どちらも手軽で便利です♪
単純明快で安心! ロック機構付きのHDDケース
まず「シンプルPASS BOX 2.5 (CSPB25U3)」(公式ページ)から。2.5インチのSATA HDD/SSDに対応したUSB3.0接続(バスパワー駆動)のHDDケースです。筆者の場合、これに256GBの古いSSDを入れて使っています。
使い方は簡単で、適合するSATA HDDやSATA SSDをシンプルPASS BOX 2.5にセットし、説明書の方法に従ってPCと接続して暗証番号を設定。以降はシンプルPASS BOX 2.5をPCに接続し、本体のテンキーから暗証番号を入力すれば一般のポータブルHDDと同様に使えます。
なお、発売当初は付属説明書に誤記があり、暗証番号設定がうまくいかないなど不都合があったようです。その件はメーカーのサポートページ「シンプルPASS BOX 2.5 (CSPB25U3)マニュアル訂正、機能追加について」で訂正されています。また最新のユーザーマニュアルPDFでは訂正済みなので、そちらを見ながらの設定がスムーズだと思います。
さてさて、このシンプルPASS BOX 2.5の使用感ですが、ストレージとしての使用感は一般的なポータブルHDDと同様です。若干大きめですが、軽いし、もちろんバスパワー駆動だしで、フツーに便利。こういうのにSSD入れると軽いし静かだし速いしでイイっすね♪
ロック機構の使用感ですが、シンプルPASS BOX 2.5をPCに接続し、シンプルPASS BOX 2.5上面のキーから暗証番号を押下し、最後に「E」キーを押せばPCからHDDが認識されます。ちなみに、暗証番号は1桁~12桁まで任意に設定できます(暗証番号を設定せずロックをかけずに使うことも可能)。また、HDDがPCに認識された状態で10分間HDDにアクセスがないと、自動的にHDDにロックがかかってPCから認識できなくなります(強制的に取り外された状態になる)。
なお、シンプルPASS BOX 2.5の中からHDD/SSDを抜き出し、ほかのHDDケースなどに入れてPCに接続しても認識されません。暗号化したHDDのファイルを使うためには、シンプルPASS BOX 2.5本体およびパスワードが必須ということで、セキュリティ面でもシンプルな使用感。ただ、パスワードを誤って入力し続けた場合でも、「何度か間違って入れた場合はデータを自動消去」といった機能はないようです。
といった感じで、本体のボタン操作でアンロックできたり、運用に専用ソフトが不要だったりするあたり、製品名どおりシンプルで実用的。わかりにくい12桁の暗証番号を設定しておけば、かなり安心感の高いポータブルHDDとして運用できます。
ただ、ボタンの押下感が硬めで、ペチッペチッと大きめチャチめのクリック音がします。押し心地もイマイチ。でもまあ、実用面では問題ないかも。
あと、シンプルPASS BOX 2.5にHDDを脱着するとき、背面のフタが非常に開きにくいです。その点はメーカーサポートページ「シンプルPASS BOX2.5(CSPB25U3)についてのFAQ」の最後のほうにも書かれていますが、初めてこのテの製品を使う人は「えっ硬いって……ここまで硬いの?」と戸惑うレベルかも、です。
でもまあ、余ったHDDなどを入れて、セキュアなポータブルHDDとして活用するのにはよく向く製品だと思います。実勢価格は2500円前後という点で、導入のハードルも低めですしネ♪
暗証番号ロック対応USBメモリー「Lock U」が実用的♪
続いて、暗証番号でロックできるUSBメモリーこと「パスワード入力型セキュリティUSBメモリー Lock U 16GB (CSUL16G)」(公式ページ)。コレ、じつは2016年の5月に64GB版が発売済みなんですが、2017年の2月に16GB版が追加発売されました。64GB版と16GB版のどちらを買おうか迷いましたが、64GBとかの容量になったら前述のシンプルPASS BOX 2.5(に入れた256GB SSD)を使えばいいかな~ということで、より安価で買いやすい16GBを購入。USBメモリーで携帯するようなデータって、まあ多数ファイルを扱っても10GBくらいなので、コスト重視、みたいな。
このUSBメモリーに設定できる暗証番号は、6桁から15桁まで。PCにLock Uを挿す前に暗証番号を入力し、ロックを解除してからPCに挿します。Lock Uは充電式電池を内蔵しているため、本体単体でロック解除や暗証番号変更などの設定が行えます。なお、10回連続で間違った暗証番号を入力すると、保存されているデータが全消去されます。
Lock Uの使用感ですが、かなり好印象。携帯時はロックされたUSBメモリー状態で、手元で暗証番号を入力するとロック解除された「普通のUSBメモリーと同じ状態」になります。その後にPCに挿すわけですが、ロックを解除した後の状態で相手に渡せるという仕様がナイス。相手の目の前で暗証番号を入力する必要がないので、ごく自然にUSBメモリーとして使ってもらえて、しかもセキュアに携帯できます。
ちなみに、Lock U本体に暗証番号を入力した後、約30秒以内にPCに挿す必要があります。その時間を超えると暗証番号は入力しなおし。まあ30秒あれば、急いだり焦ったりすることもほぼないと思います。
なお、Lock Uは内蔵電池により本体単体でのロック解除が可能となっていますので、内蔵バッテリーが放電してしまうとロック解除ができません。その場合は10分程度USB接続してバッテリーの充電を行えばOK。メーカーは「長時間ご使用にならないときには、1カ月に一度、15分程度USB接続を行って充電を行ってください」と言っています。
いや~このUSBメモリー、安心感高いし便利ですわ~! PCに挿す前に手元で(人に見られずに)暗証番号を入力できるのがイイ! 暗証番号が漏れにくいという点はもちろん、相手側も「暗証番号入力を見ないようにしないと」と気を遣わなくて済む。本体の頑丈さも好印象ですし、キャップが抜けにくい点も安心感があります。コスト重視とか思って16GB版を買いましたが、ん~なんか64GB版も欲しくなってきた♪
てな感じの、暗証番号でロックをかけられるストレージ×2製品。大容量が必要なら前者のHDD/SSDケースがオススメですが、そうでないなら実用性も手軽さもコンパクトさも持ち合わせた後者のLock Uが便利かも。興味がある方はぜひチェックしてみてください~。
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