政府が23日開く「人生100年時代構想会議」(議長・安倍晋三首相)で、リカレント教育(学び直し)拡充に向けた産学連携体制の検討を本格化することが19日、分かった。大学などには産業界と協力した実践的な教育プログラム作りを求め、産業界には、学び直しを終えた“即戦力”の中途採用拡大などを呼びかける。失業手当の給付財源を活用した助成制度の拡充も検討する方向だ。
リカレント教育は政府の看板政策「人づくり革命」の一環。効果を上げるため、産業界と教育機関の協力体制構築を進める。
具体的には大学などに対し、社会人が企業ニーズにあった技能や知識を学べるよう教育内容を変えることや、学び直した人の再就職を斡旋(あっせん)する役割を要求する。企業には実践教育を行える人材を大学へ送ったり、新卒中心の採用を改めたりすることを呼びかける。
このほか、失業手当の財源となる労働保険特別会計を活用した教育訓練給付制度の拡充も議論する。技能を身に付けたい人が国の指定講座を受ける費用を助成するもので、対象プログラムの充実や拡大を検討する。
政府がリカレント教育を重視するのは、超長寿化で各人が長期にわたり活躍する必要がある上、ITなどで技術革新が進み技能を更新していかなければならないためだ。
ただ日本では社会人の学び直しが少なく、4年生大学への25歳以上の入学者比率は約2.5%と、経済協力開発機構(OECD)平均の16.6%を大きく下回っている。
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