古代遺跡のような雰囲気から「地下神殿」とも呼ばれ、人気を集める世界最大級の地下放水路「首都圏外郭放水路」(埼玉県春日部市)を観光へ活用するため、旅行会社の東武トップツアーズは5月1日、国土交通省や春日部市などが作る協議会と連携協定を結んだと発表した。施設見学会などインフラツーリズムの拡大、地域活性化を目指す。
地下約50メートルに建設された同放水路は、周囲の河川から流れ込む雨水をため、江戸川へと排出し、浸水被害を防ぐ。特に、水の勢いを弱める施設「調圧水槽」は、柱と空間の巨大さからネット上では地下神殿と称され、注目を集めている。
これまでも国交省が見学会を開いていたが、月に2回開催している土曜日のツアーは予約が取りづらい状態が続く。さらに利活用を進めるため、市などが2月に「首都圏外郭放水路利活用協議会」を設立。施設を民間へ開放し、公的な負担を軽減しながら、見学ツアーなどを運営する方針だ。東武トップツアーズと連携し、見学会を行うために基礎データ収集を目的とした社会実験を実施する。
協議会では、市のイベントの開催時期に合わせ、見学会を実施する他、周辺の道の駅などと結ぶツアーを計画する、といったアイデアを検討している。
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