大日本印刷(DNP)は3月30日、LEDライトを当てると、文字や絵が浮かび上がり、真贋判定ができるホログラムの新型を開発したと発表した。従来の手法と比べ、より奥行きがある立体感を表現でき、視認性をアップさせた。スマートフォンのLEDライトを使えるため、顕微鏡などを用意する必要がなく、導入コストを抑えられるという。
これまでも同社は、フィルム表面に細かい凹凸を施したエンボス型ホログラムを開発していたが、新たにリップマン型ホログラムを採用。フィルムに塗布するポリマー層の中に光の干渉で生じる縞模様を利用し、ホログラム像を浮かび上がらせるもので、より奥行きが出る。エンボス型と比べると色分散が少なく、文字や絵柄が見やすくなるという。
新技術は、特定の情報を微小な文字として印刷する「マイクロ文字」などの既存技術とも組み合わせ、よりセキュリティレベルの向上につながるという。DNPは、高いセキュリティが求められるID証やパスポート、運転免許証などにリップマン型ホログラムを提供し、2020年度に売上2億円を目指す。
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