【背景】
ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い部屋への移動などによる“温度の急な変化がからだにあたえるショック”のことです。ヒートショックが原因とは限りませんが、入浴に関する事故で亡くなった方は約19,000人と推計されたこともあります(注1)。この死亡者数は、交通事故による死亡者数の4倍を超えています。また、高齢者は家庭の浴槽での溺死者数4,000人以上と大多数を占めています。
一方、東京ガスは、2017年2月に日本気象協会と共同で「気象情報に基づいたヒートショックのリスクの目安」のアルゴリズムを作成し、ヒートショック予報やガス機器を通じて、ヒートショック対策の普及・啓発に取り組んできました。
今年度、東京ガスは、ヒートショックをより普及させるため、NTTデータとタッグを組みました。NTTデータはこれまで培ってきたAgile方法論を用いて、東京ガスと「ヒートショック予報」を使ったサービスデザインを検討し、今回トライアルとして、東京ガスが新たに開発した“個々の住宅環境に基づく”ヒートショック予報サイトの構築を支援しました。
【東京ガス「ヒートショック予報」サービス概要】
ヒートショック予報は、東京ガスの保有するヒートショックの研究結果や住宅環境に関する知見などをもとに、日本気象協会の保有する生活指数情報の開発技術を用いて冬季における気温の予報から、屋内で生じる冷え込みや温度差の程度を推定し「ヒートショックのリスクの目安」を3ランク5種類の記号で表現した情報です。
ヒートショック予報は、「警戒」「注意」「油断禁物」の3ランクで構成しており、特にヒートショックのリスクが大きいと考えられる気象条件下で「警戒」が出現します。さらに「警戒」時には、一日の気温差が大きい、あるいは冷え込みが予想される場合には、入浴時だけでなく、日常生活全般で気温の変化への留意を促すため、コメントを追加して表示ます。
(1)サービスの特長
住宅種別や住宅の築年数等を選ぶことで、利用者の住まいに合った「ヒートショック予報(パーソナル予報)」を提供します。また、自身の住宅だけでなく、複数の住宅情報を登録できるため、離れて暮らす家族の「ヒートショック予報」の提供も可能です。(注2)
(2)提供方法
利用者は「myTOKYOGAS」(注3)にて住宅情報を入力することで、住宅ごとの「ヒートショック予報」の閲覧が可能です。なお、本予報は「myTOKYOGAS」の会員登録がなくても利用可能です。また、2018年3月31日(土)まではトライアル配信のため無償で利用することができます。
(3)提供期間(予定)
2017年度版 2018年2月1日(木)~2018年3月31日(土)(予定)
【今後について】
NTTデータは、利用者にとっての有意性を確認しながらサービスの創出に取り組んでいる東京ガスを、今後もAgile開発等の方法論を用いて支援していくことを目指します。
(注1)出典: 厚生労働科学研究費補助金 入浴関連事故の実態把握及び予防対策に関する研究 平成 25 年度 総括・分担研究報告書 研究 代表者 堀進悟
(注2)お住まいの構造や設備、個人の体調などによって、健康への影響は異なります。「ヒートショック予報」でリスクが低いと表示されていても、ヒートショックなどの入浴事故が起こらないことを示すものではありません。入浴時には浴室や脱衣室を暖めるなど、温度差を少なくして過ごすことをおすすめします。ヒートショックの予防方法:
http://tg-uchi.jp/topics/2899(注3)myTOKYOGAS:東京ガスが提供する、毎月のガスや電気の使用量や料金を確認できる登録無料の会員サービスです。
https://members.tokyo-gas.co.jp/mytokyogas/mtgmenu/kurashi.aspx https://hs-forecast.tokyo-gas.co.jp/HsForecastPR TIMESで全文を見る
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