一度退職した社員を再雇用したことがある企業は72%に上る――エン・ジャパンの調査でこんな事実が分かった。理由は「即戦力を求めていたから」(72%)、「人柄を知っており安心だから」(68%)、「本人の強い意向があった」(39%)などの声が集まった。
「中途採用が難しいため」(23%)、「採用・教育コストを抑えるため」(18%)との意見もあり、“出戻り”は採用の負担軽減や経費削減にも一役買っているようだ。
復帰後の評価は?
復帰後のパフォーマンスや周囲の反応はどうだろうか。調査では「とても良い」が19%、「まあまあ良い」が64%という結果に。「あまり良くない」(8%)、「とても悪い」(1%)と不評なケースも散見された。
好評だった企業に感想を聞くと、「他社を経験したことで自信の弱点を見つけ、自ら律しながら業務に当たっている。在職時よりもマネジメントの面でスキルアップしていた」と、転職した経験をプラスに変えているとの意見が出た。
一方、不評だった企業からは「もともと在職中の評価が低く、引き継ぎもなく逃げるように退職した。経営層の意向で受け入れ、波風を立てながらも戻ってきたが、結局半年ほどでまた辞めてしまった」と厳しい声が。出戻っても古巣になじめず、再度退職する人もいるようだ。
今後も「再雇用したい」が7割
今後“出戻り社員”を再雇用する予定があるかを聞いたところ、最多だったのは「自社に必要な能力があれば再雇用したい」(69%)。「積極的に再雇用したい」「在籍する社員が許せば再雇用したい」(共に13%)も多かった。「今後も再雇用する予定はない」は5%にとどまった。
肯定派の企業は「(人材が)辞めた原因は会社にもある。改善して『戻ってよかった』と思われる企業を目指したい」とコメント。
否定派の企業は「退職時に多かれ少なかれ他の社員に迷惑をかけている。戻ってくるのは倫理的におかしい」と指摘している。
調査は2018年2月28日〜3月27日にかけて、エン・ジャパンが運営する人事向け情報サイト「人事のミカタ」を利用する企業661社を対象に、インターネット上で実施した。
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