洋菓子ブランド「シーキューブ」を展開するシュゼット・ホールディングスは4月19日、キリンビバレッジの人気商品「キリンレモン」とコラボした「東京百年物語 キリンレモン サンドクッキー」を5月21日に発売すると発表した。東京駅や上野駅などの駅ナカ・駅チカで展開し、「東京の手土産」需要を狙う。
「東京百年物語」は2017年に立ち上げた新ブランド。「東京土産はたくさんあるが、東京素材や東京発祥の商品は意外と少ない」という思いからスタートし、東京に本社を置く100年以上続く企業や、その企業の長年愛されている商品とタイアップするコンセプトで展開している。第1弾は森永製菓の「森永ミルクキャラメル」とコラボし、好調な立ち上がりを見せた。
第2弾は90周年を迎えた「キリンレモン」とのタイアップ。国産バターを使用したクッキーに、甘酸っぱいレモンチョコレートをサンドし、「キリンレモン」の味わいを再現した一口サイズの焼き菓子だ。パッケージは大正ロマンをイメージした。
駅ナカ・駅チカの可能性
シュゼットは「アンリ・シャルパンティエ」を全国に93店舗展開しており、洋菓子好きや女性からの知名度が高い。「アンリ」が百貨店などを中心に出店する一方で、「東京百年物語」が属しているブランド「シーキューブ」は駅ナカ・駅チカに出店している。
シュゼット・ホールディングスの嵩彰一取締役は、「シーキューブ」ブランドの狙いをこう語る。「10年代前半のシュゼットの売上比率は、98%が百貨店。最盛期は9兆円を超えていた百貨店業界の売上高ですが、今や6兆円割れと勢いがありません。この先、さらに企業としての成長を目指す中で、あまり取り組めていなかった駅ナカ・駅チカを狙えるブランドを作りたいと立ち上げたのが『シーキューブ』です」
駅ナカ・駅チカでの売り上げは急拡大し、10年代初めから約2.3倍に。EC(インターネットコマース)などの成長もあり、シュゼット全体での百貨店の構成比は78%と“百貨店依存”から抜け出せてきた。今期の売上高は約240億円(前期は230億円)を見込むが、「ベースとなる百貨店が伸びながら、駅ナカや駅チカでの売り上げも増収に貢献しています」(嵩取締役)という。
「『東京百年物語』は、東京土産としてだけではなく、人と会う時のちょっとした手土産を求めているお客さまも取り込みたい。このシリーズは現在第4弾まで考えていますが、“100年続く企業とのコラボ”というストーリーで、東京の土産を楽しくするのが目標です。『シーキューブ』ブランドは何か面白いなと思っていただけるとうれしいです」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ITmedia 総合記事一覧で全文を見る
0 件のコメント:
コメントを投稿