3月11日、「被災地支援のためのマストドン研究会」がスタートした。公式サイト、ディスカッションフォーラムが稼働中で、資金支援のためにCAMPFIREによるクラウドファンディングを利用している。マストドンはTwitterのような使い勝手を持つ、個人でも自由なテーマでサーバを立てられる「連合型」SNSで、2017年4月以降、日本を中心にユーザーを増やしている。
プロジェクトの主宰者はSGN代表取締役の脇元寛之さん、マストドンインスタンス「ボカロ丼」を運営するTOMOKI++さんのことだ。昨年末のマストドンアドベントカレンダーでの記事から、マストドンのハッシュタグを利用して議論を深めていた。現在このハッシュタグは「#被災地支援のためのマストドン研究会」となっている。
SGNの脇元さんが「被災地支援のためにSNSインフラを整備しなければ」と思ったきっかけは、東日本大震災のときにTwitterでのデマがひどかったこと。Twitterは震災時の情報ハブになる一方、悪意のあるデマが蔓延し、正しい情報が伝わりにくいという問題を痛感した。
脇元さんは実家も被災したという熊本地震のときのボランティア活動を通じて「より有効な被災地での情報収集の方法が必要」と認識。その後マストドンが登場し、脇元さんもボカロ丼の立ち上げでマストドン界隈に関わる立場になったため、マストドンと被災地支援の「2つを繋げたらいいのでは」と考え、今回のプロジェクトを立ち上げたという。複数のボランティア団体も賛同している。
脇元さんによれば、「被災地支援用のマストドンインスタンスの運営」を目指すわけではなく、そういうインスタンスが自治体やNPOによってたくさん立ちあがる未来に向けて、情報整理やカスタマイズなどのノウハウを蓄積していくのが趣旨。
サンプルとしてのインスタンスは作っていく可能性があるという。
「被災地支援のためのマストドン研究会」のクラウドファンディングでは3000円からの支援が可能。ホームページや実験用インスタンスのサーバ代金や開発費、協力者への謝礼などの使途を予定している。
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