日本マイクロソフトの社員が一斉に、黄色いものを身につけて出社する日があった。3月8日がその日だ。
しかし、Microsoftの製品に黄色をアイコンとした製品はない。「Office」はオレンジ、「Word」や「Outlook」「Edge」は青、「PowerPoint」は赤、「OneNote」は紫。つまり製品にあわせたものではない。
では、いったい何なのか。
女性が働きやすい環境をつくるには
実は、3月8日は「International Women's Day(国際女性デー)」で、日本マイクロソフトは社内向けのイベントを開催。社員が黄色いグッズを身につけていたのは、そのイベントにあわせたものだったのだ。
伊では、3月8日を「FESTA DELLA DONNA(フェスタ・デラ・ドンナ=女性の日)」としており、日頃の感謝を込めて、女性にミモザを贈る習慣があるという。そのミモザの花の色である「黄色」が、International Women's Dayを象徴するカラーになっていることから、この日は、日本マイクロソフトの社員が、男女を問わず、黄色いカラーを施したシャツやネクタイ、チーフ、アクセサリー、ネールなどを身に着けて出社したというわけだ。日本マイクロソフトの平野拓也社長も、この日は、黄色のストライプが入ったネクタイを着用。いつも制服を着ている受付の女性も、黄色いリボンを着用して業務に臨んだ。
米本社をはじめ、海外のMicrosoftの拠点では、4年ほど前からInternational Women's Dayにあわせた社内イベントが行われており、2018年の今回、初めて日本マイクロソフトでも開催された。
2017年秋に、日本マイクロソフトの平野社長や、日本マイクロソフトを統括する米Microsoftのグローバルセールス マーケティング&オペレーション エグゼクティブバイスプレジデント兼プレジデントであるジャン フィリップ・クルトワ氏らが、総務省の野田聖子大臣を訪問。このときに日本マイクロソフトは、テレワークの積極的な活用を含む働き方改革や女性の活躍について、率先して知り組むことを表明。今回のInternational Women's Dayにあわせた社内イベントは、その一環として実施したという。
International Women's Dayは、1904年3月8日に米・ニューヨークで女性労働者が婦人参政権を求めるデモを行ったのをきっかけにしたもので、1910年のコペンハーゲンでの国際社会主義会議で「女性の政治的自由と平等のために戦う日」とされた。さらに1975年、国連が3月8日を「国際女性デー」(International Women's Day)に制定したことが、今につながっている。
この日は、日本マイクロソフトに勤務する女性社員を対象にミモザのブーケを用意。東京・品川の本社では、19階の社員食堂「One Microsoft Cafe」で配布したほか、大阪、名古屋、福岡オフィスに勤務している女性社員にも配られた。
また、この日は日本マイクロソフト本社を訪れた取引先などの女性にも、ミモザのブーケをプレゼント。女性来訪者だけでなく、男性の来訪者にも、「奥様にどうぞ」とプレゼントしていた。この日だけで、社員向けに350個、来訪者向けに150個のブーケを配布したという。
平野社長も、社長室を訪れた来訪者の女性や女性社員に、直接、ミモザのブーケを手渡していた。ちなみにミモザには、「女性らしさ」や「思いやり」といった花言葉があるという。
この日の活動は、ソーシャルメディアを通じて発信。さらに、女子高生AIのりんなもイベントを報告しながら、「りんなへのプレゼントもお待ちしてます」と発信した。
このイベントは、日本マイクロソフトが「女性が働きやすい環境の実現」に取り組んでいることを、社外に訴求する機会になったといえるだろう。
International Women's Dayにあわせた社内イベントは、2019年にも開催する予定だという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ITmedia 総合記事一覧で全文を見る
0 件のコメント:
コメントを投稿