Appleによる音楽認識アプリShazamの買収計画に対し、欧州連合(EU)の欧州委員会が「綿密な」調査を開始した。
欧州委員会が主に懸念しているのは、AppleがShazamの買収を通じ、欧州経済領域(EEA)の競合他社の顧客に関して、商業的に慎重な扱いを要するデータへのアクセスを得ることだ。そのようなデータは、Appleが競合他社の顧客を直接ターゲットにして「Apple Music」に誘導することを可能にするのではないかと欧州委員会はみている。
「その結果、競合の音楽ストリーミングサービスが競争上不利になる恐れがある」と、欧州委員会は声明で述べている。
また、ShazamがAppleと競合する「Spotify」や「Deezer」ではなく、Apple Musicだけに潜在的な新規顧客を誘導した場合、Apple Musicの競合他社が損害を被るかどうかについても欧州委員会は調査を行う予定だ。
欧州委員会はこれらの懸念を調査し、2018年9月4日までに判断を下すと述べている。
Appleは2017年12月、英国に拠点を置くShazamの買収を発表した。この買収には、Apple Musicなどのサービスに顧客を取り込む以外にも複数の目的がある。Shazamはモデル訓練、アルゴリズム開発、データ管理に長けたチームを擁する。将来的には、ShazamのデータエンジニアリングのノウハウがAppleの複数の分野に適用され、今後の「Siri」強化にも生かされる可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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