「ハーバード×脳科学でわかった究極の思考法」
集中力を保つためのさまざまな方法を提示している本は多いが、集中しないこと(非集中)を勧める本は、ほとんどなかったのではないだろうか。いかに集中するか、いかに集中できる時間を持続させるかを一生懸命に学んできた人にとっては、青天の霹靂かもしれないが、思い当たる経験を誰しもしているはずだ。
机に向かってウーンとうなりながら、何か良いアイデアがないものかと考えていても、まったく良い考えが思い浮かばないのに、シャワーを浴びながらぼーっと頭を洗っているときにに「これだ!」とひらめく。シャワーを浴びていただけで、けっして仕事に「集中していた」わけではない。こういった例はたくさん挙げられる。本書では、集中しすぎることの弊害と、集中しないことの良さについて、脳科学の観点から述べられている。多くの実験と事例から、非集中の利点が挙げられており、読んだそばから集中するのをやめようという気になる。
しかし著者は、集中するのが悪いと言っているわけではない。過度に集中し続けることは人を疲弊させるだけで何も生み出さないと言っているだけだ。根を詰めすぎて体を壊したり、成果が出ないと感じたりしている人なら、一読の価値がある。
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