2018年3月4日日曜日

[ITmedia PC USER] 究極のゲーミングノート「NEXTGEAR-NOTE i71130」 税込み75万円超えの“全部入り”で「G-Tune」の本気を試す

 PCにハマったことがある方なら、ノートPCの形に究極のスペックを詰め込んだらどうなるだろうと考えたことはないだろうか。ノートPCと呼ぶにはあまりにも巨大で、価格のハードルも高い――しかし、そこには“夢”がある。マウスコンピューターのG-Tuneブランドに君臨する「NEXTGEAR-NOTE i71130」シリーズは、そうした究極スペックのゲーミングノートPCだ。

G-Tune NEXTGEAR-NOTE i71130シリーズ

デスクトップCPUにマルチGPU、さらにSSDやメモリもMAXまで搭載するとこうなる

 今回紹介するNEXTGEAR-NOTE i71130シリーズは、デスクトップCPU+マルチGPUを組み合わせた最上位モデルである。現在、最新のデスクトップCPUはCore i7-8700K。ついにクアッドを超えた6コア12スレッドとなり、これがノートPCのボディーに収まる。GPUはデスクトップ向けとはいかないが、モバイル向けで最上位のGeForce GTX 1080を2基、SLI構成で搭載している。

CPU-Zの画面。6コア12スレッドのIntel Core i7-8700K(デスクトップ版)を搭載。定格は3.7GHz、ブースト時は最大4.7GHzと、デスクトップのスペックと同等だ
CPUのオーバークロック機能も備えている
デスクトップ版CPUを搭載するため、チップセットもデスクトップ版のIntel Z370
GPU-Zの画面。NVIDIA GeForce GTX 1080を2基搭載。NVIDIAによればモバイル版でもデスクトップ版とほぼ同等のパフォーマンス。スペック的にはデスクトップ版よりも若干クロックを抑えているはずなのだが、GPU-Z上ではOC設定のようでかなり高クロックだ
GPUのOCもユーティリティ上からスイッチのオンオフのみで行える
メモリはDDR4-2400(PC4-19200)となるので多少抑えてあるが、全4スロットに16GBモジュールを搭載した本モデルの容量は64GBである。一般的なゲーミング用途でここまで必要とするシーンはないので、少しでもコストを抑えたいならBTOしたいところ。ただし開発用途や映像編集、写真補正といった用途ならこのくらい搭載しても良い

 CPUとGPUがハイエンド構成のため、ボディーデザインはノートPCというよりは“いにしえのラップトップPC”に近い。ディスプレイは4K解像度に対応した17.3型液晶だが、このサイズはむしろCPU+GPUの構成から17型にせざるを得なかったというところだろう。

 もちろん、17.3型の4K液晶は現在のノートPCにおいて最上位クラスのスペックである。また、可変リフレッシュレートのG-SYNCに対応しているため、例えば、フレームレートが60fpsをやや下回った場合でも、滑らかに表示される。

17.3型で解像度は3840×2160ピクセル。さらにG-SYNCにも対応している
表面コーティングは映り込みを抑えたノングレアタイプ。IPSパネルで視野角は広い
立体的デザインの液晶天板。G-Tuneロゴの左右にLEDを搭載しており、電源オンでアクティブな際に発光する

 また、こうした究極スペックのゲーミングノートPCは、実況プレイなどに活用されることも多いだろう。液晶ベゼルの上には200万画素のWebカメラと、その左右にデジタルマイクを設けている。特に2基のデジタルマイクは録音時のノイズを低減し、クリアな音質で配信できる。

Webカメラの左右にデジタルマイクを搭載し、ノイズを低減、クリアな音声による実況プレイを可能にする

 本体の設置面積は428×308mmとなりかなり大きい。さらに厚みは液晶天板折りたたみ時で最大53.8mmもある。机の上に置いたときの存在感は、ゲーミングノートPCとしてもこれ以上ないクラスである。

 もちろん重量もすさまじく、約5.6kgというのは部屋と部屋の間を持ち運ぶにしても少し気合が必要だ。さらに本製品を動作させるためには、特大のACアダプタを2つ必要とする。こうした点から、一度デスク上に設置したら、よほどのことがない限りは動かさないだろう。

液晶天板を閉じた状態で50mm超
液晶を開いた状態のパームレスト部分でも35mmある
ACアダプタのサイズはは200(幅)×100(奥行き)×43(高さ)mm。手前のモバイルノートPC用45Wアダプタと比べるとかなり大きい
さらにこの巨大なACアダプタを連結して利用する仕様だ。ACアダプタ1基で330Wなので合計660Wと、デスクトップPCに迫る出力を実現している

 キーボードはテンキー付きのフルキーボード。日本語配列だがアルファベット表記を大きめにとり、ゲームにおいてメイン操作を行う「W」「A」「S」「D」キーにはフチどりを付けている。

 これにLEDバックライトが加わり、暗い部屋の中でのプレイでも視認性が良い。LEDバックライトはフルカラー対応で、発光色や発光スタイルのカスタマイズはもちろん、左、中央、右の3つの領域に分けて発光色を変えることが可能だ。そして、1〜0キーやアルファベットキー、「Ctrl」、「Alt」、「Shift」、「Tab」キーはマルチキーロールオーバーに対応している。

キーボードは日本語配列でWindowsキーも左寄りに配置されるなどクセが少ない。RGB LEDバックライトを搭載し、3つのゾーンに分けてカラーを制御できる
キーボードのLED設定も分かりやすいユーティリティから行える。もちろん消灯も可能だ

 パームレストの面積が広いため、タッチパッドもまずまず大型であり、その手前の左右クリックボタンの感触も良い。しかも、タッチパッド部左上に指紋認証センサーを統合しているため、Windowsログオンもこれで可能だ。

特大とまではいかないが、まずまず大きなタッチパッドで操作性は良好。左上に指紋認証センサーを搭載している

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