2018年4月18日水曜日

[ITmedia News] 自動運転への期待、日本と世界で逆の結果に 日本では「高齢者の方が前向き」

photo エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU) エディターの近藤奈香さん

 「日本の高齢者は、自動運転に対して非常に前向きであることが分かった」――4月17日にインテルが都内で開催した説明会で、英国経済誌「The Economist」の調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)のエディターである近藤奈香さんはこう話した。

 近藤さんは「アメリカなどとは逆に、日本では(若い人より)高齢者の方が自動運転に対して前向きだ」と話す。日本で「自動運転車を購入したい」と考えている40歳未満の人は45%に対し、60歳以上の人は約50%だったという。

photo 自動運転車を購入したい人(濃い青)と購入したくない人(薄い青)の割合。左半分が日本、右半分が米国の結果(※出典はRIETIが実施したアンケート調査

 この結果について近藤さんは「日本人の自動車の国産ブランドに対する信頼感が影響している」と分析する。「自動運転技術はどのような企業が担い手となるべきか」という問いに「伝統的自動車会社」を挙げた日本の消費者は76%。自国に大手自動車メーカーを持つアメリカ(47%)やドイツ(48%)と比べてもメーカーを信頼する傾向が強く、海外から日本の特徴の1つと捉えられているという。

photo 消費者が自動運転実現に向けて信頼する企業のタイプ。赤が伝統的自動車会社、黒が自動運転サービスを手掛ける新興企業、グレーが有望なテック企業

 「少子高齢化社会で、従来から強い自動車社会を持つ日本で、自動運転車がどう導入され受け入れられていくのかは、世界からも高い注目を集めている」(近藤さん)

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