2018年5月4日金曜日

ケンブリッジ・アナリティカと親会社SCL、閉鎖へ。「ブランド刷新は無駄だろう」


会社としては再起不能になったと。

Facebookで収集した個人情報の扱いについて大きな問題となっているCambridge Analytica(ケンブリッジ・アナリティカ、CA)。5月2日水曜日、その従業員たちは、親会社であるSCLがビジネスを閉じることを知らされました。米Gizmodoが入手した書類によると、ケンブリッジ・アナリティカの従業員たちはキーカードを直ちに返却するように指示されています。

このニュースはケンブリッジ・アナリティカの次期CEOとして指名されたと報じられていたJulian Wheatland氏がリードする電話会議において発表されました。その後、ケンブリッジ・アナリティカとSCLが閉鎖されることについて、ケンブリッジ・アナリティカが公式に発表しています

電話会議では「現在の環境で、会社が提供するサービスのブランドを刷新しようとすることは(試みたとしても)無駄になるだろう」という役員会の決定が伝えられました。彼らのオフィスはロンドン、ニューヨーク、アーリントン、ヴァージニア、そしてワシントンDCに存在しています。電話会議はもともと火曜日の朝に予定されていたのですが、何度も時間が後ろへと変更され6回ほど変更された後、最終的に水曜日の午後に開かれました。

米Gizmodoが入手した社内チャットのスクリーンショットからは、従業員たちの暗い予感がリアルに伝わってきます。スタッフの一人はレディオヘッドの『High and Dry』、ザ・ドアーズの『The End』、ザ・ビートルズによる『Help!』といった暗いタイトルの曲を並べたSpotifyプレイリストをシェアしています。他の人は、映画『タイタニック』で沈没する船の上で演奏を続けるミュージシャンたちの画像を投稿していたりも。

ビジネス閉鎖の理由として、ケンブリッジ・アナリティカによる大規模なデータ流用スキャンダル、それによって会社の評判が受けたダメージ、そして顧客の損失が挙げられました。3月には英国の個人情報保護委員が、ケンブリッジ・アナリティカのデータ運用に関する捜査のための令状を求めていると発言しています。

英国の当局は3月にロンドンオフィスの手入れを行なっていますが、その結果何が見つかったかはまだ発表されていません。窮地に追い込まれた元CEOのAlexander Nix氏は英国議会のメディア委員会での証言を拒否しています。


Image: Chris J Ratcliffe/Getty Images News/ゲッティ イメージズ
Source: CA Commercial

Melanie Ehrenkranz - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)



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