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今年も、メジャー初戦となる｢ANAインスピレーション｣が、間もなく始まります。
この大会の前身は、1950年代から活躍した米国の女性歌手、故ダイナ・ショア氏の名前を冠して1972年に始まり、1983年にメジャーに昇格。2015年からは、ANA(全日空)がスポンサーになり、今や身近なトーナメントに感じられます。大会名物と言えば、優勝者による“ポピーポンド”への飛び込みの儀式？ですが、最初に行ったのは1988年のエイミー・オルコットで、彼女は1991年にも大会ホストと見事なダイブを見せました。恒例行事となったのは1994年のドナ・アンドリュースからで、その後実際に飛び込まなかったのは、1998年優勝のパット・ハーストただ一人。なぜかと言うと、池の水は深いところで1.8メートルほどあり、彼女は金槌だったのです。それでもゆっくりとヒザまで水に浸かりました。
この“ポピーポンド”は、今もグリーン周りのウォーター・ハザードの一部で、水質を気にする選手もいたことから、2006年の大改修で飛び込む部分はプールのような構造になっています。大会前を含め年3回ほど水を抜いて大掃除を行い、塩素消毒された上水で満たされているそうです。その2006年、18番をイーグルとして優勝したカリー・ウェブは、見事なキャノンボール(ひざを抱えてお尻から大胆に飛び込む)を成功させ、後輩たちにダイブのお手本も見せました。このときは、キャディーと2人でしたが、最近は家族や友人と飛び込むのがブームで、これまで最多数でダイブしたのは、2013年パク・インビの総勢8人。本当は父親も来たがっていたので9人になるはずだったそうですが、彼女は“ポピーポンド”の水を容器に入れて持ち帰り、父親に渡したそうです。まるで“甲子園の土”のような話ですね。
さて、この大会では、すでに｢全米女子アマチュア｣の優勝者に出場枠が与えられていますが、｢マスターズ｣を意識してか、今回から｢アジア・パシフィック女子アマチュア｣の優勝者も、招待されることになりました。今年、日本の西村優菜選手が惜しくもプレーオフで敗れた大会です。今後は、日本人のアマチュアがここから羽ばたく日が来るかもしれません。
文：桜田 明彦 サクラダ アキヒコ （実況）
9年間の地方局アナウンサー勤務ののち、1991年渡米。
ロサンゼルスの日系TVプロダクションで、ディレクター兼リポーターとして5年間、事件やスポーツ報道に携わる。1996年10月「ゴルフチャンネル」の日本向け放送開始とともにフロリダへ。以来、トーナメント中継の実況や特別番組の制作などを担当。
◆◆◆ＷＯＷＯＷ ＬＰＧＡ放送情報◆◆◆
「メジャー初戦！ＡＮＡインスピレーション」
第1日前半・3/29（木）深夜0:45～[WOWOWプライム] ※無料放送
第1日後半・3/30（金）午前8:00～[WOWOWプライム] ※無料放送
第2日前半・3/30（金）深夜1:00～[WOWOWライブ]
第2日後半・3/31（土）午前8:00～[WOWOWライブ]
第3日・4/1（日）午前6:00～[WOWOWライブ]
最終日・4/2（月）午前6:00～[WOWOWライブ]
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