2018年4月16日月曜日

[ITmedia エグゼクティブ] 自動車大手、AI人材争奪戦 次世代車開発で必須、獲得のカギは「研究環境」


 自動運転車、通信機能を備えたコネクテッドカー(つながる車)など次世代車の開発促進へ、自動車大手や部品メーカーが業種や国境の垣根を越えて人材獲得にしのぎを削っている。売り手市場の雇用情勢の中、理系の新卒者や既卒技術者は就職・転職先に厳しい選別の目を向けており、企業は働きやすい研究開発体制を構築して魅力を高めようと知恵を絞っている。

異業種からの採用増

 「やりたいことを、本気でやろう」

 ホンダは、中途採用を告知するウェブサイトにこんなキャッチコピーをつけて、技術者のチャレンジ魂をくすぐる。

 技術職の募集職種は、人工知能(AI)を使った自動運転支援システムの研究開発▽コネクテッドカーの通信技術開発▽電動二輪車の研究開発−など幅広い。ホンダは、2018年度の中途採用を前年度計画比2割増の700人にすると発表。自動運転技術やAIなどに開発領域が広がっていることを踏まえ、異業種からの採用も増やす。

 三部敏宏常務執行役員は「ホンダには芝刈り機からバイクまでAIを使って動かしたい『おもちゃ』が多くある」と強調。アイデアの実現に向けて情熱を燃やす創業以来の経営思想「ホンダイズム」が息づく開発環境に自信をのぞかせる。

 一方で、「中途採用は取り合いだ。10人ほしいからすぐに10人を集められるかといえばそうではない。仕事のやりがいを見いだせる組織でないと人材は集まらない」と気を引き締める。

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