2018年3月22日木曜日

[ITmedia エンタープライズ] 企業向けAIの条件、学習スピードとデータの保護がカギに

マンダレイ・ベイ・ホテルのアリーナ会場

 今週、すべてのブランドを一堂に集めたIBM初のカンファレンス、「IBM Think 2018」がネバダ州ラスベガスのマンダレイ・ベイ・ホテルで開催されている。オープニングとなった米国時間3月20日のジニー・ロメッティCEO講演では、指数関数的に進化するテクノロジーを活用し、ビジネス変革を進める企業たちが紹介された。メイン会場となったマンダレイ・ベイのアリーナでは、AIやクラウドなど、同社の成長のため、決して負けることが許されない重要なテクノロジーやソリューションの基調講演が続いている。

 「半導体、ネットワークに続いて、データも指数関数的な伸びが見込まれている。ここからいかに知識を引き出していけるか。それこそがビジネスや社会を変革していく原動力になる」と話すのは、IBMでコグニティブソリューションとリサーチを統括するジョン・ケリー上級副社長だ。

POWERとNVIDIAのタッグは深層学習のスタンダードに

 IBMは昨年12月、AIワークロード向けに設計されたPOWER9搭載の「Power System AC922」を発表している。CPUとGPUを接続するNVIDIA NVLink 2.0を介して最大4個のGPU、NVIDIA Tesla V100と接続、ディープラーニングによる機械学習は、x86サーバと比べて約4倍高速化できたという。

 スイス・チューリッヒの同社リサーチラボでは、ハードウェアとソフトウェアの最適化をさらに進めており、46倍の性能を叩き出すことに成功したことも報告された。具体的には10億件のトランザクションデータから広告への反応を予測するモデルをトレーニングするケースで、GoogleのOpenPOWERベースのサーバでは70分を要したのに対して、最適化されたPOWER9サーバはわずか90秒だったという。ほぼリアルタイムに予測精度を高めていくことができるということだ。

 これらの最先端技術は、IBMがNVIDIAらと協業して受注したオークリッジ、アルゴンヌ、ローレンス・リバモアの各国立研究所における米エネルギー省主導のスパコン計画から生まれたものだ。

 基調講演に招かれたNVIDIAのジェン・スン・フアン社長兼CEOは、「アルゴリズムが自ら学習していく、つまりプログラムがプログラミングするわけだ。今は解けない問題も解けるようになる。IBM POWERとNVIDIAの組み合わせは、ディープラーニングのスタンダードになる」と話した。

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