2018年3月14日水曜日

働く主婦が本当に望む働き方とは?『短時間正社員で働いてみたい』77.2% ~しゅふJOB総研調査~

■調査結果概要
1.短時間正社員として「働いたことはない」88.7%
2.短時間正社員で「働いてみたい」77.2%、「働いてみたいと思わない」10.2%
3.短時間正社員普及を妨げるもの「事例少ない」55.5%、「就業規則」50.1%
4.就業規則による制限:「短時間正社員制度を設けている企業が少ない」89.6%
5.いま最も望ましい働き方「短時間非正規社員」38.3%
6.100%仕事に時間使えるなら最も望ましい働き方「フルタイム正社員」62.2%
7.フリーコメントより

 

1.短時間正社員として「働いたことはない」88.7%

2.短時間正社員で「働いてみたい」77.2%、「働いてみたいと思わない」10.2%

3.短時間正社員普及を妨げるもの「事例少ない」55.5%、「就業規則」50.1%

4.就業規則による制限:「短時間正社員制度を設けている企業が少ない」89.6%

5.いま最も望ましい働き方「短時間非正規社員」38.3%

6.100%仕事に時間使えるなら最も望ましい働き方「フルタイム正社員」62.2%

7.フリーコメントより

◇寄せられたフリーコメントより抜粋(年代:雇用形態)

<いま最も望ましい働き方で、短時間非正規社員と答えた人>

・まだ子供が小さいため、学校が終わるまでには帰宅したいので(40代:パート/アルバイト)

・まだ子育て中ということと、自分自身も責任の重い仕事はしたくない(できない)から(40代:契約社員)

・扶養に入っているので(40代:パート/アルバイト)

・社会保険加入したくないから(50代:今は働いていない)

・自分の時間や家族との時間を大切にしたい(50代:パート/アルバイト)

・子育ても終わり、経済的にやや余裕があるので、収入より自由な時間を大切にしたいと思うから(50代:パート/アルバイト)

・定期的に海外に行くので、短期若しくは勤務曜日が少ないのがベストです(50代:派遣社員)

・不妊治療中のため(30代:今は働いていない)

・介護をしているため、週1が望ましいから(40代:今は働いていない)

・Wワークを希望しているため(50代:派遣社員)

<いま最も望ましい働き方で、短時間正社員と答えた人>

・正社員として働きたいが、子育ての時間もできるだけ確保したいから(30代:派遣社員)

・子供が小さいので短時間でも雇ってもらえる正社員制度がほしいです(40代:パート/アルバイト)

・家事のこととかを考えると、短時間がいい。でも、安心して働くためには、正社員としての保証もされたい(40代:今は働いていない)

・0歳の子供を持つシングルマザーだから(30代:今は働いていない)

・短時間でも正社員と同等の待遇で、仕事内容も差別されない可能性があるなら希望する(40代:今は働いていない)

・アルバイトで就業中ですが、内容は正社員と変わらず時間が短いだけなので(40代:パート/アルバイト)

・フルタイムでの勤務は難しいが、業務としては正社員と同等の仕事を任されてみたいと思うから(50代:派遣社員)

・短時間社員が稼働し副業もOKでしたら理想に思えます(50代:フリー/自営業)

・未就学児がいるので、勤務時間と体力に制約があるが、将来はきちんとキャリアを積みたい(30代:契約社員)

・望ましいというのは、様々な条件が恵まれている環境だからである(60代:今は働いていない)

<いま最も望ましい働き方で、フルタイム正社員と答えた人>

・勤務時間が短くなった分相応に給与が減るのであれば、フルタイムの方が良い(40代:正社員)

・安定と社会的地位が得られる(40代:契約社員)

・シングルマザーで、これからお金がかかる年頃の子どもが2人いるから(40代:派遣社員)

・短時間だからと抑えられている給与水準が低すぎる(50代:正社員)

・厚生年金や健康保険等の福利厚生が充実しているから(40代:今は働いていない)

・バツイチなので自立していかないといけないから。親の介護で今後支出が増える(50代:派遣社員)

・保育園の入園時の点数がフルタイム正社員だったため。それ以下になると即退園させられるから(40代:正社員)

・子育てが一段落し、時間に余裕ができた(50代:契約社員)

・年老いた両親を抱え、一家の大黒柱として働かなくてはいけないから(40代:SOHO/在宅ワーク)

・非正規から認められて正規雇用されたため(40代:正社員)

<いま最も望ましい働き方で「個人業務委託」「フルタイム非正規社員」「わからない」「その他」と答えた人>

・老親の病院付き添いなど平日休みが取りたいので、理想は正社員だが派遣の方が融通が利く(40代:正社員)

・ダブルワーク希望だが、場所や時間により組み合わせが難しい場合がある。業務委託だと自由度が高い場合が多く、効率良く仕事ができる可能性が高いから(40代:その他)

・こどもが小学生なのでそちらを、優先させたい。扶養控除内ですませたいため(40代:パート/アルバイト)

・もう年だし、そんなに能力も無いので、時々働ければ良いので(50代:今は働いていない)

・自分の裁量で時間を使えるため(40代:フリー/自営業)

・それぞれ、メリット・デメリットがあり、自分にどの働き方が良いか模索中(30代:派遣社員)

・子育て中の為、正社員として働くには時間的にも職務責任を考えると難しいと考えている為(40代:派遣社員)

・扶養から外れて損のない収入を得られるのか(40代:今は働いていない)

・若い人たちのチャンスを奪いたくないということとキャリアデザインの必要のない年齢だから(60代:今は働いていない)

・正社員のメリットとデメリットを考えた時今の自分にとってデメリットの方が大きいと思ったから(40代:契約社員)

 

◇短時間正社員とは
フルタイム正社員と比較して、1週間の所定労働時間が短い正規型の社員であって、次のいずれにも該当する社員のことを言います。
①期間の定めのない労働契約( 無期労働契約) を締結している
②時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法等が同種のフルタイム正社員と同等
※厚生労働省~短時間正社員制度 導入支援ナビより~

◇非正規社員とは
パート・アルバイト・派遣など正社員以外の雇用形態すべて

 

■しゅふJOB総研 所長 川上敬太郎より

短時間正社員はその必要性が指摘されている一方で、実際に働いたことがないと答えた人は88.7%に上ります。まだまだ浸透しているとは言えない状況です。

短時間正社員で働いてみたいと考える主婦層が77.2%いることを踏まえると、体制整備を急ぐ必要性を感じます。

ポイントの一つとなるのが就業規則です。アンケートでは、就業規則の制限が短時間正社員普及の妨げになっていると答えた人のうち、9割近くが「そもそも短時間正社員の制度を設けている企業が少ない」と回答しています。多くの企業では育児・介護休業法で定められた義務の範囲までしか、短時間正社員を制度として設けていないのかもしれません。

いま最も望ましい働き方については、一番多くの主婦層が短時間非正規社員を選択しました。勤務時間の融通性だけでなく、仕事の負担が重すぎないこともポイントのようです。一方、もし家庭の制約などがなく100%仕事のために時間を使うことができる場合はどうかを尋ねたところ、短時間非正規社員と答える比率は1/7以下に減少し、フルタイム正社員と答える比率が5倍近くにまで上昇しました。

家事や育児など、家の都合を優先させるためにキャリアをあきらめてしまっている

ようにも見えます。主婦層を取り巻く表に現れていないしがらみにも、目を向ける必要があると考えます。

 

しゅふJOB総研所長 兼 ヒトラボ編集長 川上敬太郎 ープロフィールー

1997年愛知大学文学部卒業。テンプスタッフ株式会社(現パーソルホールディングス)に入社し新規事業責任者等を歴任。転職後、執行役員としてキャリアカウンセリングやマーケティング部門を統括するなど、営業・経営企画・人事といった人材サービス事業のほぼ全てのセクションに携わる。業界専門誌『月刊人材ビジネス』では営業推進部部長 兼 編集委員を務め、人材ビジネス企業の経営者に向けた勉強会を企画運営。2010年株式会社ビースタイル入社。2011年より現職。
人材サービス業界の『声なき声』を社会に届けるインタラクティブメディア『ヒトラボ https://www.facebook.com/hitolabo.jinzai/』及びフェイスブックグループ『人材サービスの公益的発展を考える会 https://www.facebook.com/groups/jinzai.koueki/』主宰。有識者として内閣府 規制改革会議 雇用ワーキンググループ勉強会への参加、男女共同参画センターでの講演など、主婦人材の活躍推進や人材サービス業界のあり方について積極的な意見提言を行う。

◇委員等 厚生労働省 委託事業検討会
・平成29年度:民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」委員
・平成29~31年度:労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」委員
・一般社団法人 日本人材派遣協会
・派遣事業運営支援委員会委員(平成20~21年)、派遣事業運営支援部会員(平成24年)

◇メディア出演歴 NHK あさイチ 解説/フジテレビ みんなのニュース『ふかぼり』 解説/テレビ朝日 ビートたけしのTVタックル
   パネラー出演、他新聞・テレビ・雑誌などでコメント多数

◇寄稿・連載歴 日本経済新聞:私見卓見『日雇い派遣は主婦を助ける』(寄稿)/時事通信『働くデキる女性たち』(連載)など

▼ヒトラボ資料館 『是々非々』 http://zezehihi.wix.com/jinzai

 

■調査概要
調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:733名
調査実施日:2017年8月28日(月)~2017年9月21日(木)まで
調査対象者:ビースタイル登録者/求人媒体『しゅふJOBパート』登録者


<しゅふJOB総研について>

「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、 もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」そんな志のもとにつくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために定期的なアンケート等の調査を実施、結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ

<株式会社ビースタイルについて>

企業理念は「best basic style」。時代に合わせて新たなスタンダードをつくる会社です。この理念に基づき、2002年の創業以来、働きたい主婦に対して就業支援を行って参りました。約15年間で生み出した主婦の雇用数はのべ10万人。女性がそれぞれの価値観、ライフスタイルに合わせて働くことができる社会の実現に向け、派遣・在宅・ハイキャリアなど、様々な『しゅふJOBサービス』を提供しています。



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